TWICEメンバー分析 第7回:ジョンヨンが発信する力強いメッセージ グループの旅路を明るく照らす

 2015年のデビュー以来、韓国国内はもちろん日本をはじめ世界中の人々の心を掴み、K-POPシーンを代表するビッググループに成長したTWICE。そのメンバー一人ひとりの魅力を、今ここで改めて捉えたい。本稿では、最新曲「Talk that Talk」において象徴的なパートを担当したジョンヨンに焦点を当てる。

TWICE "Talk that Talk" M/V

 「Talk that Talk」を最初に聴いた時、サビ直前の〈시작해볼까 Right now〉というパートが心に残った。

 なぜこの箇所を印象的に感じたかというと、メンバーの9人全員が所属事務所との再契約後韓国で初のリリースとなった同楽曲において、〈시작해볼까 Right now(今ここで始めてみようか?)〉という歌詞からは、TWICEがグループとして新たな扉を開くことを彼女たち自身が宣言するような、そんな希望に溢れたメッセージが力強く、ストレートに伝えられた気がしたからだ。

 そして、このパートを歌ったのがジョンヨンであるという点が非常に大切なポイントであるように筆者は感じた。ここからは、他の誰でもない彼女がこのタイミングで「今ここで始めてみようか?」と歌うことの重要性について綴っていきたい。

 まず、TWICEの記念すべきデビュー曲「Like OOH-AHH」後半部分、落ちサビからダンスブレイク部分に続き、最終サビで高らかな歌声を披露しているのはジョンヨンである。他にも、「CHEER UP」や「Candy Pop」「I CAN’T STOP ME」「The Feels」「Celebrate」など、彼女はデビューから現在に至るまで多くの楽曲において最終サビの歌い出しを担当してきたメンバーだ。

 ナヨン、ジヒョとともにグループのボーカル面を牽引してきたジョンヨンの歌声は、TWICEのデビューメンバーを選抜したオーディション番組『SIXTEEN』の時点で既に、プロデューサーのJ.Y. Parkが「歌うときに余計な力が入っておらず、ナチュラルで伸びやか」と評しているとおり、ダイナミックでありつつその真っ直ぐさが大きな魅力となっている。

 1・2番で展開されてきたサビを引き継ぎつつ、改めて世界観を広げる効果をもたらす最終サビ。そこで新たなビジョンを聴き手の心へ映し出すにふさわしい、彼女のパワフルかつ等身大なボーカルは、TWICEというグループが歩んできた軌跡を踏まえながら、これから彼女たちが行く新たな旅路への希望や期待感を表すにあたり、この上なく適任であると感じた。

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