NiziU、初の単独ツアーで見せた感動的な光景 WithUと築いた「ライトアップ」させ合う関係性も
三組それぞれが色とりどりの輝きを放ったユニットステージの後は、いよいよ公演も終盤戦へ。「Short Trip」を歌いながらピンク色の船に乗ってステージに姿を表した9人。船は、メジャーデビュー曲「Step and a step」MVにも登場したモチーフなだけに、その頃よりも大きくなった船に乗り、大きな会場を見渡す彼女たちのたくましい姿が感慨深く映った。その後「CLAP CLAP」で圧巻のストンプからダンスブレイクのパフォーマンスを披露した彼女たちは、「ASOBO」「Chopstick」そして「Take a picture」と一気に駆け抜け、本編を締めくくった。
アンコールでは、〈ねえきっと 私たち出逢った意味 "運命"って 今だったら わかるよ〉で始まる歌詞が感動的な「9 colors」、そして「Step and a step」と、これまでNiziUが歩んできた軌跡が感じられる楽曲が並んでいた。
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るうなか、グループ誕生を果たしたNiziUのメンバーたち。デビュー前から大きな注目を集め“国民的グループ”と称されながらも、その旅路は決して平坦なものではなかっただろう。最後のMCでRIOが「福岡公演で『先が見えなくて不安だった』『応援してくれている人がいるのか分からなかった』という話をしてボロボロ泣いたんですけど……」というコメントからは、かつて彼女たちが抱えていた不安の跡が率直に表れていた。
しかし、その後RIOが続けた「今回たくさんの都市を回らせていただきながら、その不安だったり心配をWithUが全て私たちから吹き飛ばしてくれたんですね」という言葉、そしてその後WithUからNiziUへ向けられたビデオと、会場中を埋め尽くす「Always be with U」のスローガンを見た彼女たちの感激した表情、そして涙は、会えない時間もNiziUとWithUがひたむきに強めてきた絆が映し出される何よりの証だった。最後にパフォーマンスされたメドレー中、心からステージを楽しみながら「楽しい!」「最高!」と歓声を上げるメンバーたちの姿がいつにも増してキラキラしていたのは、彼女たちとWithUが互いを「ライトアップ」させ合う関係性を築き上げてきたからに違いない。
終演後には12月14日に4thシングル『Blue Moon』のリリースを発表。また11月、12月にはドームツアーも予定している。これからも続くその航海の先には、きっともっと輝かしい光が待ち受けていることだろう。