二宮和也のラジオ20周年で感じる時間の重み 活動休止後も一貫した嵐への愛情

 嵐・二宮和也がパーソナリティを担当するラジオ『BAY STORM』(bayfm)が、20周年を迎えた。2002年10月4日に放送を開始した同番組。大きな節目を迎える直前の10月2日放送回には、初回放送日に生まれたというリスナーからメールが届く。「20年間『BAY STORM』を届けてくださって本当にありがとうございます」と番組への感謝が綴られた丁寧な文章に、二宮は「いや、真剣にやればよかったっすね、俺らも20年。ここまでちゃんとした大人になれたかもしれないんだ。何してたんだろう、この20年間……」と思わず省みる。

 考えてみれば、20年というのは世の中の流行も、芸能界を取り巻く環境も、そして人々の価値観も、大きく変わるのに十分な時間である。激しく物事が移り変わっていく中で、こうして番組を続けていくということの凄さを改めて感じることができた。

 だが、実はこの番組も変わっていないわけではない。約1カ月前、9月4日放送回には高校生以来17年ぶりに番組を聞いたというリスナーからのメールも届いていた。そのときも「人間が17年ぶりに物事を動き出そうってときに、こっちは何も変わらずやり続けてるんですね。それはそれで怖いですね」と驚きを隠せなかった二宮。当初、使用していたスタジオ(通称:墓場の前スタジオ)はなくなり、今ではブースを使わずに収録をしていることもそう。窓の向こうからキューを出していた板橋ディレクターは、二宮のトークに合いの手を入れて盛り上げる役回りに変わった。「墓場の前でやってたから、陰湿になったんすかね?」なんてふざけてみせるのも、この番組の二宮らしさだ。10月4日放送回でも「板橋さん(ディレクター)が死んだら、終わりですよね。このラジオ。誰ひとり来ないんすよ、今!」なんて少々極端な話をしてみせる。それくらい歯に衣着せぬ発言ができる番組になっているのも、20年という月日があったからなのだろう。変わり続けながら見えてくる“らしさ”を楽しむ。それが長寿ラジオ番組の魅力だ。

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