ぜったくん、ワンマンライブで示す屈指のメロディメイカー&ライブパフォーマーとしての底力

 MCでは「バンドセットで演奏できて本当に嬉しい。何よりこの大変な状況の中、遠方からもたくさん来てくれて本当にありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えるぜったくん。「今日は友達の家に遊びに来たみたいな感じで、このステージがベッドルームで友達がなんかはしゃいでるな〜みたいな感じで見守っていただけたら嬉しいです」と改めて挨拶すると、オーディエンスも拍手でそれに応えた。アルバム『Bed in Wonderland』の中でも特に好きな曲だと言った後に披露したのは「Baby」。他愛のない日常が、何よりも尊かったと後から気づくほろ苦い失恋歌で、レイドバックしたリズムに乗せた美しいメロディが胸をえぐる。一転、軽やかなシティポップ曲「sunday sunday」で仕切り直した後、「sleep sleep」ではフィーチャリングゲストであるさとうもかが、昨年のワンマンに引き続き登場。ぜったくんと息の合った掛け合いを披露した。

 しりとり風のシンガロングで再び一体感に包まれた会場とともに、「amy」そして「NiGHT SHiFTER」と初期の代表曲を演奏しライブは後半戦へ突入。レゲエ調のサウンドに乗せてキュウリへの愛を歌う「味噌つけてキュウリ食べたい」、さらに昨年のワンマン同様にkou-keiをゲストに迎えた「温泉街♨」と人気曲を畳みかけていく。

 タラレバの世界を歌う「Parallel New Days」を披露し、「みんなそれぞれの生活がある中、こんなに集まってくれてありがとう」と歌詞に絡めた挨拶をするぜったくん 。「みんな、逃げたい時ってありますよね。そんな時、僕ならどこへ逃げたくなるかを考えながら作った曲です」と話し、コロナ禍で移動が制限されているからこそ切実に胸に迫る楽曲「ビュンビュン逃飛行✈」を歌って本編は終了。アンコールでは、クリスマスソングであるその名も「Gaming Party Xmas」、そして名曲「Catch me, Flag!!?」を披露しこの日のライブを締めくくった。

 前回のワンマンライブでは、感極まってバンドメンバーとともに涙を見せる場面もあったぜったくん。この日のステージはたくましく成長した彼が、屈指のメロディメイカー&ライブパフォーマーとしての底力を見せつける素晴らしい内容だった。

※1 https://natalie.mu/music/pp/zettakun/page/3

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