Snow Man、2ndアルバム『Snow Labo. S2』で体感する新アプローチ メンバー選曲の9曲含む全新録曲をレビュー

 9月21日に待望の2ndアルバム『Snow Labo. S2』をリリースしたSnow Man。本作は初日売上66.5万枚でオリコンデイリーアルバムランキング(2022年9月20日付)1位を獲得。1stアルバム『Snow Mania S1』の62.0万枚を上回る滑り出しを見せている。『Snow Labo. S2』収録曲は、「Secret Touch」(ドラマ『消えた初恋』主題歌)と「ブラザービート」(映画『おそ松さん』主題歌)といった2曲の既出シングル曲に加え、Snow Manとラボラトリー(研究所)を掛け合わせたタイトルにも表れているようにこれまでになかった新しいジャンルに挑戦。またメンバー9人それぞれが1ジャンルを担当し、選曲することで、今の彼らの感性を感じ取れる試みがなされている。以下より今作の新録曲をレビューしていく。

「JUICY」

Snow Man 「JUICY」 Music Video YouTube Ver.

  メンバーたっての希望でリード曲として採用されたという同曲は宮舘涼太が担当。より大人っぽく、色っぽいダンスチューンは9人の新たな表情が垣間見れる。MVにはメンバー以外の出演者も多数登場し華やかな映像に仕上がっている。岩本照が手がけたサビで片足だけで踊る“バランすのダンス”を含む振り付けも秀逸で、インパクトを持たせながらもメンバーの個性が際立つ見せ場を持たせることにより、楽曲の魅力を強力に印象づけている。女性のボディを思わせるシルエットを描く振り付けもセクシーだ。

「Tic Tac Toe」

 ラウールが担当したHIP HOPチューン。ダークファンタジー的な雰囲気の楽曲とメンバーの力強いラップの融合が新鮮だ。ファンの間ではフィーチャーされている遠吠え的な声を誰が担当しているのか考察するのが面白いと話題に。

「Toxic Girl」

 担当した阿部亮平が“オリエンタル×妖艶”と称する同曲は、たしかにアルバムの中でも最もセクシーさを放っている。普段の阿部のキャラクターとのギャップもたまらない。民族楽器を取り入れたことで、エキゾチックな雰囲気を纏った同曲はライブでのパフォーマンスを期待するファンも多い。

「ミッドナイト・トレンディ」

 岩本プレゼンツの同曲は疾走感のあるメロディラインに加え、金管楽器やピアノの音色、流麗なギターソロなど、心憎いアレンジがたまらなくスタイリッシュだ。またメンバーの掛け合いからのハモリなどファンにはたまらない“エモさ”もちりばめられた珠玉の1曲。

「BOOM BOOM LIGHT」

 当初はタオルだったモチーフを担当した向井康二がペンライトをイメージしたことで“LIGHT”に変更。歌詞の〈腕を回せよboom! boom! boom!〉〈心の声響かせようよホントは叫びたい〉などコロナ禍のライブ会場で声は出せなくても、ペンライトの光で気持ちが伝わっているという、ファンへのメッセージも込められている。

「キッタキッテナイ」

Snow Man「キッタキッテナイ」Rec Ver.

 一度聴くと耳から離れない中毒性のあるフレーズの楽曲には女性の微妙な行動や発言に振り回される心情がポップに表現されている。セリフパートを取り入れるなど、担当した佐久間大介らしい心憎いこだわりが随所に感じられる。

「Movin’ up」

 深澤辰哉が担当したこれからのSnow Manのパフォーマンスの進化を想像させるハードなダンスナンバー。ダンスのポテンシャルの高さには定評のある9人だが、これまで見せてくれたパフォーマンスを超えた感動を期待させる。

「This is LOVE」

 歌唱力への評価が高い渡辺翔太が担当。正統派ジャニーズ楽曲を思わせるメロディラインをSnow Manが歌うことで唯一無二の新鮮なインパクトが楽しめる。

「ボクとキミと」

Snow Man「ボクとキミと」Music Video

 担当した目黒蓮が以前より好きな曲を紹介していたアーティスト・C&KのCLIEVYが作詞を手がけた。ひたむきな恋愛模様を繊細な言葉で紡いだ美しいラブバラードで、触れる度に心に静かに染みてくる名曲だ。

「Happy Birthday」

 通常盤のみに収録。タイトル通り誕生日を祝う楽曲で、〈いくつになっても人生は最高〉〈世界中 愛された 君はヒーロー〉といった前向きな歌詞と、9人の笑顔が浮かぶような幸福感溢れるサウンドが印象的だ。セリフ部分含め、ぜひ自分の誕生日に聴きたい1曲。

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