ヒロシが語る、BUCK-TICKに魅了されて変わった人生 思い出の楽曲から櫻井敦司との対談裏話まで
櫻井敦司への強烈な憧れ「会いたいけど、会いたくない!」
ーーBUCK-TICKを聴くことで自分を鼓舞したり、あるいは心の拠り所になったりしたこともありましたか。
ヒロシ:そういうことは多々ありますね。「FUTURE FOR FUTURE」を聴いてなかったら芸人になってないかもしれないですから。僕は勉強も普通、体育は苦手みたいな、何の才能もない人でしたけど、とにかく芸人になりたかった。そんな時に「FUTURE FOR FUTURE」を聴いて後押しされてました。原点はそこですね。今も時折聴いてその気持ちを思い出しますよ。
ーー「ヒロシです。」のネタでブレイクして最初の本(『ヒロシです。1 』)を出版された時、「バクチク現象」を真似して「ヒロシ現象」のステッカーを作ったそうですね。
ヒロシ:そうだ! その話をしなきゃ! 初めて本を出す時に、シールを付録につけましょうという話になったんですけど、僕のネタを書いたステッカーの中に「ヒロシ現象」も入れました。おっしゃるように「バクチク現象」のパクリなんです。
ーー先ほどお話にも出ましたが、櫻井さんと番組で対談されてどうでしたか。
ヒロシ:芸人として地方営業の仕事もよくあるんですけど、実は番組でお会いする少し前に、同じ新幹線でBUCK-TICKのメンバーと遭遇したことがあったんですよ。「わー!」と思って、興奮して話しかけたかったけど、ミーハーだと思われたくないからグッとこらえて、話しかけられなくて。そしたら別日に、また別の空港で遭遇しまして。
ーーBUCK-TICKのツアーと同じ道のりを移動したのかもしれないですね。
ヒロシ:そうかもしれない。ここまで続くと「もしかして、これは何かあるんじゃないか!?」と思っていたところに、NHKから対談番組の依頼が来て、「誰か会いたい人はいませんか?」って言われて。……そりゃあ、僕は櫻井さんに会いたいですよ! でも憧れが強すぎるから、いざ会っても何を話していいかわからなくて、答えを保留にしていました。そしたら、僕が車でずっとBUCK-TICKを聴いてて好きなことを知ってるもんだから、マネージャーが勝手に「ヒロシはBUCK-TICKの櫻井さんに会いたがってます」ってNHKに送っていて。しかも、まさかのOKまでもらえて、収録スケジュールまで決まったところで初めて知らされたんですよ。もうね、「うわーっ!!」ってなりました。「会いたいけど、会いたくない。勘弁して!」っていう緊張で当日を迎えましたね。
ーー番組の冒頭でその狼狽ぶりが伝わりましたけど(笑)、お二人の個性や共通するところが見えて、とても面白い内容でした。あんなに笑っている櫻井さんは滅多に見られないですから、ヒロシさんとのお話が本当に楽しかったんだと思います。
ヒロシ:……その話を聞いて、涙がこぼれそうですよ。収録は2日間あったんですけど、オンエアされていない部分でも面白い話をいっぱいしてくれました。僕も一応芸人だから、つまらない話と面白い話の区別はつけるんですけど、櫻井さんの話は本当に面白くて、「ああ、なんて面白い人なんだ」と。1日目は櫻井さん行きつけのバーで、2日目は外でキャンプしながらの収録でしたけど、「え、櫻井さんを外に連れ出しちゃダメだよ」って思いながらもOKだと言ってくれて……「本当にいいの?」って思いましたね。そこでいろんな話をさせてもらって、人間的にも魅力的な方だし、なんならもう好きになっちゃったんですよ。2日間の収録が終わって、もう二度と会えないかもしれないって思ったら、ものすごい喪失感に駆られてしまって。好きな女性にフラれたような感覚を2〜3カ月ぐらい、初めて引きずりましたね。
ーー櫻井敦司ロスですか。
ヒロシ:まさに。あと櫻井さん、猫好きじゃないですか。僕も今、猫を飼おうかなと思って探しています。
「バンドと芸人で違うけど、BUCK-TICKは“理想の大人像”」
ーー2日間も一緒に過ごして、連絡先を交換したりとか?
ヒロシ:それはできない! 櫻井さんから交換しようって言われたら「はい!」って言うけど、こっちからは言えないですよ! たとえ交換できても、櫻井さんって1人で過ごすのが好きな方だから、僕からは連絡できないだろうなって思います。でもある日、僕がInstagramで上げた適当な写真に、今井さんから「いいね」が来てるのが見えたんですよ。「まあ!」と思って。それからも新しい作品やツアーTシャツができる度に送ってくださるので、かろうじてBUCK-TICKと繋がれてるんだと思って、自分を安心させてますね。こちらから送れるものがないから、「いらないだろうな」と思いながらも無理やりキャンプのコップを送ったりしちゃって。
ーー(笑)。最近のBUCK-TICKについてはどんなイメージですか。
ヒロシ:BUCK-TICKは櫻井さんや今井さんの話をされることが多いけど、みんな今もカッコいいんですよ。星野さんも超カッコいいし、僕が特にすごいなと思うのが、ドラムのお兄ちゃん(ヤガミ・トール)。いまだに髪を立ててるじゃないですか! 若い頃に髪を立ててるバンドって途中で下ろす時が来るし、髪を何十年も立てるのって、正直面倒くさいだろうなって思うんですよ。シャンプーしてもなかなかスプレーが落ちないからね。でも、それをずっと貫いてるのがカッコよさですよ。しかも全員が髪を立てていたら、大人なバンドの雰囲気が損なわれるけど、1人だけ象徴みたいに立てているという……この良さ、わかります!?
ーーはい。BUCK-TICKの原点がそこにあるということがわかりますよね。
ヒロシ:そうなんですよね〜。あとは僕もベースをやっていたので、なんと言ってもユータさん(樋口豊)ですよね。髪を下されてからイメージも変わって、さらに若返った気がします。昔はロックバンドって喋らないし笑わないのがカッコいいみたいなイメージだったけど、ユータさんはニコニコしてベースを弾いてるんですよ。このバランスがいいですよね。
ーーでは最後に、ヒロシさんにとってBUCK-TICKとはどんな存在でしょう?
ヒロシ:“理想の大人像”でしょうね。僕はすっかりおじさんだし、BUCK-TICKのメンバーもいい年齢じゃないですか。でも、こんなにカッコいい大人になれるんだっていう見本だと思う。バンドと芸人でやってることは全然違うけど、やっぱり希望がありますよ。年齢を重ねてもどんどん名曲を作り出すし、ビジュアルもカッコいいし、ずっと憧れです。
実は、僕もまたバンドをやりたいなと思って、最近動き始めてるんですよ。髪を伸ばして、昔の櫻井さんみたいにしようかなって。50歳になって、ある程度やりたいことは経験してきたと思うけど、唯一やりたいのはバンドだなって。でも、いざやるとなったら体力いるなと思うから走り込んだり、もうちょっとモテなきゃと思って、腹を引っ込めるために腹筋とか始めたりしていて。叶うか叶わないかは別として、憧れることで人生は充実していくじゃないですか。それこそが大事なんじゃないかなって思ってるんです。
■リリース情報1
BUCK-TICK Debut 35th Anniversary Concept Best Album
『CATALOGUE THE BEST 35th anniv.』
2022年9月21日(水)リリース
・完全生産限定盤(5SHM-CD+BD)¥11,000(税込)
・通常盤(5SHM-CD)¥6,600(税込)
・数量限定盤(5SHM-CD+BD+GOODS)¥15,400(税込)
※VICTOR ONLINE STORE限定商品
●DISC1 : RIBELO
1. ICONOCLASM 2. NATIONAL MEDIA BOYS (2015MIX)3. ANGELIC CONVERSATION (2022MIX)4. 唄 5. 楽園 6. 見えない物を見ようとする誤解 全て誤解だ 7. 相変わらずの「アレ」のカタマリがのさばる反吐の底の吹き溜まり (2022MIX)8. 無知の涙 9. CHECK UP 10. 極東より愛を込めて 11. BUSTER 12. 天使は誰だ 13. エリーゼのために 14. REVOLVER 15. ゲルニカの夜 16. さよならシェルター
Mastered by Randy Merrill at Sterling Sound (USA)
●DISC2 : GOTIKA
1. BABEL 2. Mr.Darkness & Mrs.Moonlight 3. masQue 4. 月蝕 5. SABBAT (2015MIX)6. MISTY BLUE 7. 誘惑 8. Lullaby-III 9. ROMANCE 10. 凍える 11. 月下麗人 12. Django!!! -眩惑のジャンゴ- 13. Alice in Wonder Underground 14. DIABOLO 15. 夢魔 -The Nightmare 16. 愛の葬列
Mastered by John Davis at Metropolis Studios (UK)
●DISC3 : ELEKTRIZO
1. DADA DISCO -G J T H B K H T D- 2. ケセラセラ エレジー 3. GUSTAVE 4. Baby, I want you. 5. Devil’N Angel 6. BOY septem peccata mortalia 7. 美 NEO Universe 8. メランコリア -ELECTRIA- 9. Villain 10. 獣たちの夜 YOW-ROW ver. 11. 独壇場Beauty -R.I.P.- 12. 羽虫のように 13. 光の帝国 14. 狂気のデッドヒート 15. PINOA ICCHIO -躍るアトム- 16. MY FUCKIN’ VALENTINE 17. BRAN-NEW LOVER 18. タナトス
Mastered by Clemens Schleiwies at SCHLEIWIES STUDIO (Germany)
●DISC4 : FANTAZIO
1. JUPITER 2. ドレス 3. 密室 4. さくら 5. Long Distance Call 6. 無題 7. 形而上 流星 8. RAIN9. 禁じられた遊び -ADULT CHILDREN- 10. Moon さよならを教えて 11. 舞夢マイム 12. Cuba Libre 13. LOVE PARADE 14. 夢見る宇宙 -cosmix- 15. 忘却
Mastered by Alexis Bardinet at GLOBE AUDIO MASTERING (France)
●DISC5 : ESPERO
1. 疾風のブレードランナー 2. RENDEZVOUS 〜ランデヴー〜 3. 鼓動 (2022MIX)4. 世界は闇で満ちている 5. GIRL 6. 幻想の花 7. RHAPSODY 8. Memento mori 9. FUTURE SONG -未来が通る- 10. STEPPERS -PARADE- 11. セレナーデ -愛しのアンブレラ- 12. JUST ONE MORE KISS Ver. 2021 13. ONCE UPON A TIME 14. ユリイカ 15. New World
Mastered by Takahiro Uchida at FLAIR MASTERING WORKS (Japan)
●DISC6 : VIDA<Blu-ray>
1. JUST ONE MORE KISS 2. 惡の華 3. スピード 4. M・A・D 5. JUPITER 6. ドレス 7. die 8. 唄 9. 鼓動 10. 見えない物を見ようとする誤解 全て誤解だ 11. キャンディ 12. ヒロイン 13. 囁き 14. 月世界 15. BRAN-NEW LOVER16. ミウ 17. GLAMOROUS 18. 21st Cherry Boy 19. 極東より愛を込めて 20. 残骸 21. 幻想の花 22. ROMANCE 23. 蜉蝣 -かげろう- 24. RENDEZVOUS 〜ランデヴー〜 25. Alice in Wonder Underground 26. HEAVEN 27. GALAXY 28. 独壇場Beauty 29. くちづけ 30. エリーゼのために 31. MISS TAKE 〜僕はミス・テイク〜 32. 形而上 流星 33. New World 34. BABEL 35. Moon さよならを教えて 36. 獣たちの夜 37. RONDO 38. 堕天使 39. MOONLIGHT ESCAPE 40. 凍える 41. Go-Go B-T TRAIN
ベストアルバムオフィシャルレビュー:https://www.jvcmusic.co.jp/linguasounda/b-t35th/disc_review.html
■リリース情報2
BUCK-TICK LIVE Blu-ray&DVD
『魅世物小屋が暮れてから〜SHOW AFTER DARK〜 in 日本武道館』
2022年9月21日(水)発売
・Blu-ray完全生産限定盤(BD+2SHM-CD+PHOTOBOOK)¥12,100(税込)
・DVD完全生産限定盤(2DVD+2SHM-CD+PHOTOBOOK)¥12,100(税込)
※LIVE TRACKS CD(2枚組)・全64Pフォトブック付属、スペシャルパッケージ仕様
・Blu-ray通常盤(BD)¥7,700(税込)
・DVD通常盤(2DVD)¥7,700(税込)
<Blu-ray収録曲>
SE. THE DUSK 〜start〜 01. DIABOLO 02. 夢魔 -The Nightmare 03. 楽園 04. 謝肉祭 -カーニバル- 05. Lullaby-III 06. 絶界 07. Living on the Net -Acoustic Ver.- 08. 光の帝国 09. ユリイカ 10. 忘却 11. BABEL 12. 獣たちの夜 13. 堕天使 YOW-ROW ver. 14. Villain 15. 舞夢マイム 16. MOONLIGHT ESCAPE 17. 形而上 流星 -Acoustic Ver.- 18. JUST ONE MORE KISS Ver.2021 19. 唄 Ver.2021 20. ICONOCLASM Ver.2021 21. Alice in Wonder Underground 22. 恋 23. Go-Go B-T TRAIN 24. 独壇場Beauty -R.I.P.-
<DVD収録曲>
DISC1
SE. THE DUSK 〜start〜 01. DIABOLO 02. 夢魔 -The Nightmare 03. 楽園 04. 謝肉祭 -カーニバル- 05. Lullaby-III 06. 絶界 07. Living on the Net -Acoustic Ver.- 08. 光の帝国 09. ユリイカ 10. 忘却
DISC2
01. BABEL 02. 獣たちの夜 03. 堕天使 YOW-ROW ver. 04. Villain 05. 舞夢マイム 06. MOONLIGHT ESCAPE 07. 形而上 流星 -Acoustic Ver.- 08. JUST ONE MORE KISS Ver.2021 09. 唄 Ver.2021 10. ICONOCLASM Ver.2021 11. Alice in Wonder Underground 12. 恋 13. Go-Go B-T TRAIN 14. 独壇場Beauty -R.I.P.-
■ライブ情報
BUCK-TICK Debut 35th Anniversary LIVE
『BUCK-TICK 2022“THE PARADE”〜35th anniversary〜』
神奈川:横浜アリーナ
『BUCK-TICK 2022“THE PARADE”〜35th anniversary〜 FLY SIDE』
2022年9月23日(金・祝)OPEN17:00 START18:00
『BUCK-TICK 2022“THE PARADE”〜35th anniversary〜 HIGH SIDE』
2022年9月24日(土)OPEN16:00 START17:00
チケット料金:全席指定 ¥12,000(税込)
特設サイト:https://buck-tick.com/feature/specialsite_2022parade
『BUCK-TICK TOUR THE BEST 35th anniv.』
10月13日(木)東京:立川ステージガーデン 開場17:30 開演 18:30
10月15日(土)神奈川:パシフィコ横浜 国立大ホール 開場17:00 開演 18: 00
10月18日(火)埼玉:川口総合文化センター リリアメインホール 開場17:30 開演 18:30
10月21日(金) 長野:ホクト文化ホール 大ホール 開場17:30 開演 18:30
10月22日(土)石川:本多の森ホール 開場17:00 開演 18: 00
10月29日(土)兵庫:神戸国際会館こくさいホール 開場17:00 開演 18: 00
10月30日(日)岡山:倉敷市民会館 開場17:00 開演 18: 00
11月4日(金) 東京:東京国際フォーラム ホールA 開場17:30 開演 18: 30
11月6日(日) 群馬:高崎芸術劇場 大劇場 開場17:00 開演 18: 00
11月12日(土)北海道:札幌カナモトホール(札幌市民ホール) 開場17:00 開演 18: 00
11月19日(土)宮城:仙台サンプラザホール 開場17:00 開演 18: 00
11月20日(日)栃木:宇都宮市民化会館 大ホール 開場17:00 開演 18: 00
11月26日(土)広島:上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール) 開場17:00 開演 18: 00
11月27日(日)福岡:福岡サンパレスホテル&ホール 開場17:00 開演 18: 00
12月3日(土) 京都:ロームシアター京都 メインホール 開場17:00 開演 18: 00
12月4日(日) 香川:レクザムホール 大ホール(香川県県民ホール) 開場17:00 開演 18: 00
12月10日(土)愛知:日本特殊陶業市民会館フォレストホール(旧:名古屋市民会館)開場17:00 開演 18: 00
12月11日(日)静岡:静岡市民文化会館 大ホール 開場17:00 開演 18: 00
12月15日(木)千葉:千葉県文化会館 大ホール 開場17:30 開演 18: 30
12月19日(月)大阪:大阪フェスティバルホール 開場17:30 開演 18: 30
12月20日(火)大阪:大阪フェスティバルホール 開場17:30 開演 18: 30
チケット料金:¥9,900(税込)
チケット一般発売:2022年9月24日(土)10:00〜