M!LK、自信と結束を高めた5人が届ける新しい色合い 次なる目標を見据えたツアーへの意気込みも明かす

 6月から7月にかけて放送されたドラマ『僕の大好きな妻!』(フジテレビ系)のオープニングを盛り上げてきたM!LKの新曲「奇跡が空に恋を響かせた」。同曲を表題曲としたシングルが、ついに8月10日にリリースされた。初披露となった春のツアーでは、どんな思いでパフォーマンスを行なっていたのか。またそのツアーの手応えに加え、メンバーの結束がさらに強まったという沖縄でのMV撮影の模様についても話を聞いた。(山田邦子)

自分たちらしさと成長を見せられる曲

ーーメジャー第2弾シングル『奇跡が空に恋を響かせた』が完成しました。リリースに先駆けて『M!LK SPRING TOUR 2022 “CIRCUS”』でも披露されていましたが、新曲をまずライブでファンの皆さんに届けられるのは嬉しいですね。

佐野勇斗(以下、佐野):確かにそうですね。

曽野舜太(以下、曽野):でも最初は、どんな風に受け取ってくれるんだろうって不安もあったんですよ。だけどみんな目を輝かせながら聴いてくれているのがわかって、すごく嬉しかったです。

山中柔太朗(以下、山中):僕も最初はどんな反応なんだろうって思ってたけど、みんな「いい曲だね」って言ってくれて。初披露からそういう声があるのは嬉しいことですよね。ライブに来てくれたファンの皆さんに先に聴いてもらって、そこからみんなで広めていけるんだと思うと、いい“種まき”にもなったんじゃないかなって思いました。

吉田仁人(以下、吉田):毎回新曲を披露する時ってさ、みんなが耳と脳味噌の集中モードに入るやん?

塩﨑太智(以下、塩﨑):お客さん、見入ってくれてるというかね。

吉田:そう。だから最初は「大丈夫かな?」「届いてるかな?」と思ってたんですよ。特に今は、歓声もないから。でもきちんと聴いてくれてる感じとかが目で見えると嬉しいですよね。

ーー新曲の反応に限らず、あのツアー自体にしっかり手応えが感じられたのではと思うのですが、いかがですか?

佐野:そうなんですよ。僕は個人的に、M!LKにとって大きな転換となったツアーだったんじゃないかなと思っていて。M!LKっていう形ができたのが、今回のツアー。紆余曲折あった僕らですけど、今回で、この5人としてのM!LKっていうのがバチっと固まったので。

吉田:うん、うん。

佐野:そこはすごく、みんな大変な中、頑張ってよかったなと思いました。

吉田:今回14公演やったんですが、北海道と新潟公演は 『CIRCUS -another-』としてセットリストがちょっと違ったりしたので、そういう新しさもあったよね。すごく新鮮な気持ちもあったし。もちろんキャパが増えるっていうのは僕らの注目度とイコールになってくるわけですけど、そういうのを抜きにしても、自分たちが自信を持てるライブになったのかなとは確かに思いました。

山中:そうだね。

塩﨑:それこそこのツアーの前に、今回の新曲のMV撮影に行ったり、個人個人でドラマの仕事があったりして、みんな何かと忙しくしてたんですね。ツアーの準備に割く時間が普段通りに取れず、不安な気持ちがあったんです。でもツアー1発目から「本当によかった」っていう声がすごくあって。そういう中で、ちょっとずつ演出を変えたりしながら試行錯誤して、最終的にいいツアーになったし、手応えも充分感じられてよかったですね。

佐野勇斗

ーーツアー前にMVも撮影されていたということは、やっとリリースの日を迎えられたという感覚でもあるんでしょうね。

佐野:そうですね。

曽野:かなり前から準備してましたからね。

吉田:ツアーで披露するって決めてたし、ドラマのオンエアも6月からだったので。今回のシングルはタイアップが2つ決まって、楽曲もまた新しいというか、今まであったM!LKの形をより一層今らしく、自分たちらしく、そして成長を見せられる曲が揃ってる。たくさんの方にM!LKを知っていただくきっかけになればという気持ちがあって。ファンの方にもきっとすごく喜んでもらえる作品だと思うから、自信を持ってリリースを迎えられました。

沖縄でのMV撮影でまとまったメンバー&スタッフの意識

ーーでは具体的に聞いていきたいのですが、まず「奇跡が空に恋を響かせた」はイントロのピアノから心奪われますね。

曽野:僕も前奏のあのピアノ、めっちゃ好きで聴き入っちゃいます。

山中:いいよね。前奏はピアノだけど、サビはポップで意外と強めな音が入っていたりして、そのコントラストもすごくいいなと思う。僕は2サビ前のドラムが好きで、毎回聴いちゃいます。

ーー歌詞は、メジャーデビュー曲「Ribbon」も含め、M!LKの楽曲を数多く手掛けてこられた園田健太郎さんです。

吉田:信頼と実績の園田さん。

塩﨑:園田さんがこのタイトルにどういう気持ちを込めたのか、一度聞いてみたいよねってみんなで話してて。

塩﨑太智

ーータイトルに、すでに物語が感じ取れますよね。歌詞を見ていくと、具体的な状況の説明はなくて、想い合う2人の心が景色を作っていっているという、深さに感動しました。

吉田:その場で何かがあったというよりも、2人の気持ちで描いていく様が綴られているというか。

曽野:手紙に近いのかも。

ーーそうですね。2人以外の誰かに何かを説明しているわけでもないというか。

曽野:こういうことを言葉にできるのがすごい。

塩﨑:そうそう。ロマンチックな言葉だったり〈星花火〉とかおしゃれな言葉も入っていて、聴いていて耳が気持ちいい言葉が詰まってますよね。僕らも、歌っててすごく気持ちがいい曲です。

曽野:あと、僕自身新たな発見があったんですよ。この歌詞のムードって、キラキラなんだけど「超爽やかな笑顔!」って感じでもないと思うんですね。でもライブで歌って踊っていると、自然と爽やかになっちゃうんですよ。勝手に笑顔になっているというか、ライブならではの感じが引き出されていたんだなって。だから、MVとライブとでは表情も違うなって思いました。

M!LK - 奇跡が空に恋を響かせた (Official Music Video)

ーーMVは沖縄で撮影されたんですよね。

吉田:はい。沖縄にあるチャペルで。実際に行く前に、こういうところで撮りますよっていうのを見せてもらったんですけど、「これ本当に日本?」って思いました。それくらい綺麗で。

塩﨑:地中海みたいだったよね。

曽野:この曲は、流れ的に「Ribbon」「HIKARI」に続く形で。

吉田:わかる。衣装もそうだし、印象的にもね。

曽野:季節感は違えど、チャペルとか一貫したものがあって。自分でもこれが新しいM!LKなんだなって実感してます。

吉田:王子3部作だね。

ーー衣装も夏らしい王子様感がありましたね。

山中:今回は、ジャケットにシースルーの部分があしらわれているのがポイントですね。黄色と白というカラーのポイントもあるんですが、夏っぽさを一番出しているのはそこかなと思います。この生地は僕も一緒に選びました。

曽野舜太

ーー初回限定盤Aでは、そのMV撮影の模様も含めた「島暮らし」の様子をBlu-rayで見ることができます。メジャーデビューから約半年、5人でいろんな話をする時間にもなったようですね。

佐野:はい。別に会議とかしたわけじゃないけど、メンバーが集まると自然にいろんな話をするので。でも純粋に寝泊まりしたり、一緒にご飯を食べたりする期間がこんなに長くあることがなかったから、それもあってよりお互いのことを……知れたとかいうレベルじゃなくほぼ知ってるけど(笑)、空気感がまとまったというか。再認識できた感じはありましたよね。

吉田:「同じ釜の飯を食う」って言葉があるけど、本当にそうだなと思いました。

曽野:うん。

塩﨑:……え? 同じ釜の飯、食ったっけ?

一同:(爆笑)

吉田:喋らずともわかる部分が増えたかな。なんとなく、「じゃあ今僕がこれをやろうかな」って。

佐野:うんうん。

塩﨑:僕は逆ですね。“仕事の人”じゃなく見ることができた。

山中:友達に見えたってこと?

塩﨑:メンバーはメンバーだけど、それこそスタッフさんとかがさ。いつも何かを話す時は仕事のことだけど、沖縄ではカメラが回っていない時とか、晩ご飯を一緒に食べてた時とか、普通に“人”として向き合えたというか。

山中:あ、わかるわかる。

塩﨑:今まではライブのこととかを話すことが多くて。それこそツアーの準備が切羽詰まっていて、現場に演出の人も来てたんだけど、ご飯を食べてる時なんかはそういう話も一切なく。1人の人として普通に話してたから、絆が深まったというか、人としてさらに好きになったみたいな感覚がありました。

”M!LK 島暮らし” 見どころ集 (Official Digest)

ーーそんな気持ちで過ごされていたんですね。最後のソロコメントの部分も、素直な気持ちを喋られているんだろうなと感じました。

佐野:(小声で)全部台本です。

吉田:嘘です、嘘です(笑)! 台本だとしたらみんなよく覚えたよ、あんな長ゼリフ(笑)。

曽野:(笑)。青い海と青い空で心が浄化されて、それもありましたよね。素の自分でいられたというか、本来の自分に戻れた。

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