SixTONES 松村北斗と森本慎太郎、同時期にドラマで活躍 俳優としてのさらなる飛躍を予感

 一方、最終回も“仏恥義理”のTwitterトレンド1位をマークした、水曜22時放送のドラマ『ナンバMG5』。森本は大丸大助役として出演した。間宮祥太朗が演じる主人公・難破剛の、ヤンキーと普通の高校生の二重生活、筋金入りのヤンキー一家・難破家を舞台に、毎回胸熱な展開をみせた本作。ツレや家族、そして守りたいものを守るために一直線、“特服”を着たニューヒーローが爆誕した。

 難破家を筆頭に、登場人物のキャラクターがとにかく個性的で、それぞれに譲れない信念があり、時にぶつかり合う姿に何度も胸が熱くなった。剛や神尾楓珠が演じる伍代直樹らが敵と対峙する緊張感ある場面に対して、度々登場しては不意打ちの笑いをもたらす、“緩和”の多くを担っていたのが森本演じる大丸だ。

 剛とは別の高校に通う大丸だが、剛も思いを寄せる藤田深雪(演・森川葵)に一目惚れしたのをきっかけに仲を深め、“藤田さんファンクラブ”を結成。しかし剛の二重生活を知った大丸は、「俺が一番気に入らないのはなぁ、惚れた女まで騙してるってことだよ!」と人情味溢れる熱い一面も。剛と殴り合う場面があったものの、剛なりに葛藤を抱えていると知った大丸は素直に謝れる強さを持つ、正直でまっすぐな性格だ。

 豪快でユニークな大丸は登場する度に注目を集め、Twitterでも「大丸はジャニーズの子なのか!」という驚きや、「ハマり役」という声が寄せられていた。

 ツレのためならばと、それぞれのやり方で仲間を助ける関係性も見どころの一つ。剛が美術部の部員を前に正体を明かそうと腹を決めたときも、絶妙なタイミングでプラカードを持って登場し、「テッテレー!」とドッキリを装ってみせた。拳よりもヒップアタック、ユーモアを以て人を助ける、そんな大丸に惚れた人も少なくないはず。

 剛とクールなヤンキーの伍代、そして豪快で怪力な大丸、三者ともに初めは敵対していたものの、本音でぶつかり合うにつれて打ち解けていった。3人でラーメン店に集まったり、落ち込む剛に寄り添ってお絵かき大会を開催したのもいいシーンだった。

 公式Twitterでは「難破剛×伍代直樹×大丸大助と書いて#最強無敵 と読む」と紹介されていたが、単なる“群れ”ではなく、厚い友情でつながる関係性が羨ましい(世界観を損なわない公式Twitterの運用もお見事だった)。

 森本はこれまで『私立バカレア高校』(日本テレビ系)や『GTO』『幽かな彼女』(ともにフジテレビ系)と、クラスの中でも目立つやんちゃな生徒役を演じたキャリアの持ち主。今回も、役柄もあるが殻を破るような、突き抜ける演技を見せた。時折見せる爽やかな笑顔からは、のびのびと芝居をする様子が伝わり、いちファンとして見てきた“森本慎太郎”らしさを感じた。また、収録中に怪我が報じられたが、自ら笑いを交えながら語り、ファンの心配を払拭したところにもプロ魂を感じた。

 スカッとしたり、不意打ちの笑いがあったり、疾走感溢れるストーリー展開が気持ちよく、仲間を思い悪と戦う姿に憧れと、ガツンと一撃をくらうような強いメッセージも伝わってきた。本編は完結したが、6月29日には特別編として「全開バリバリでアリガト」編が放送される。最後の最後まで見届けたい。

 グループメンバーが同時期にドラマ出演と、彼らの注目度の高さが窺えた4月期。キャスト陣と芝居を通していい関係が築けたようで、俳優としてのさらなる飛躍を予感させる。グループ活動はもちろんだが、今後どんな役に巡り合い、どんな世界をみせてくれるのか、SixTONESの俳優としての活躍も楽しみだ。

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