清竜人の楽曲に漂う“どうにもならなさ” キャラクターミュージックプロジェクト UniteUp! はる賀の歌声との相性を紐解く
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だが一方で、どこか静かで不思議と優しさすら感じさせる。それははる賀の持つ声の力によるところが大きいだろう。少ない音色のなかで浮き彫りになっているボーカルは、楽曲に合わせてより鮮烈さを携えている。涙腺を刺激するようなハイトーンや、ブレスを多く使用した歌唱法は、切ない感情をより近くヴィヴィッドに感じられるのだ。この距離の近さと鮮明さは、同じような気持ちでいる人にとって寄り添ってくれるようなあたたかみを感じるだろうし、そうでない人にとっても歌詞の物語に没頭させる力を持っている。そういう部分でも、清竜人のバラードが持つ普遍性とも相性がいいのである。
これまでもはる賀は「クリスマスの魔法がつかえたら」「IN&OUT」「DAYDREAM BELIEVER」「Mayday」とオリジナル楽曲を発表している。いろいろなジャンルの音楽を、優しい声質と情感的なボーカルで響かせてきた。楽曲の良さはもちろんのこと、はる賀自身による繊細ながらもまっすぐなボーカルは、10代をはじめとした若者から強い共感を得ている。その声の良さと表現力が存分に発揮された「好きだから、好きにならないようにするね」も、また強い共感を得るだろう。
今は音楽だけで支持を得ている彼自身が、活動を通してこれからどのような物語を紡ぐのか、次はどのようなジャンルの音楽を奏でるのか。さらなる広がりに期待したい。
何よりも「UniteUp!」自体が、未だ全容が明らかとなっていないプロジェクトである。今後も良質な音楽が配信されることは間違いないだろう。「UniteUp!」を介して出会える新たな才能と音楽が、まだまだ用意されていそうだ。