『Hei-Sei!Retro Music Night』で発見した、洋楽の新たな楽しみ方 DJ KAORI、KAY-Iが盛り上げた銀座の夜

DJ KAORI

 その後は再びDJ KAORIのセットに。後半はOutKast「Ms. Jackson」、テラー・スクワッド「Lean Back」、Destiny's Child「Independent Women - Part 1」、DJキャレド「Wild Thoughts」と新旧織り交ぜたステージを見せ、さらにはデュア・リパ「Levitating」、Fifth Harmony「Worth It」、ブルーノ・マーズ「24K Magic」といった近年のヒットナンバーもプレイ。DJはフロアの盛り上がりなどを見て選曲するが、各楽曲はリリースタイミングこそバラバラでも、銀座に集まったオーディエンスの熱狂を見事にコントロールしていたように思う。

 同イベントを通して感じたのは、楽曲の持つ時代性と音楽そのものの普遍性だ。平成は良くも悪くも浮き沈みが激しい時代だった。バブルの崩壊や数々の大災害など、目を背けたくなるほどの出来事が立て続けに襲った。だが、その都度音楽は希望のように人々を照らし出していたように思う。音楽に身を委ねている時だけは現実逃避して、特別な時間を味わえる。そんな感想自体がレトロな表現かもしれないが、夢見心地な空間こそ今を生きる人には必要なのかもしれない。

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