音楽バラエティ番組『関ジャム 完全燃SHOW』（テレビ朝日系）5月29日放送回にて「山下達郎特集」や「令和のジャニーズ振付特集」など今後放送予定の企画がより楽しめる豪華復習スペシャルがオンエアされる。なかでも「令和のジャニーズ振付特集」の予告には多くのファンが反応した。特集の本放送では、Snow Manが誇るリーダーであり振付師の岩本照が登場する予定だという。以前から同番組ではダンサー／振付師のTAKAHIROが岩本の考案した振付を高く評価しており、どのような形で番組に登場するのか、今から楽しみである。

　この企画の発端となったのがTAKAHIROによる“熱血解説”。番組内でダンスに関する特集が組まれた際、TAKAHIROが各楽曲のダンスの魅力を熱弁するという名物企画である。2018年12月16日放送回ではTAKAHIRO自身が振付を担当したA.B.C-Zの楽曲「Rock with U」について紹介。アクロバットが得意なメンバーたちの良さをいかしながら新鮮な驚きを加えるため、飛び込み前転を生かすフォーメーションを取り入れるなどのこだわりを解説しつつ、A.B.C-Zメンバーの身体能力の高さについて熱弁を奮っていたのが印象的だ。

　そして、2021年8月8日放送回でTAKAHIROが注目したのがSnow Manの「Crazy F-R-E-S-H Beat」。デビューシングル『D.D.』収録曲で、岩本照が振付を担当した一曲である。YouTubeにアップされている同曲のDance Video (YouTube Ver.)は現在5400万回再生を突破しており、表題曲に劣らぬ人気を誇るSnow Manの代表作の一つとなっている。全面白の背景の中で黒のスーツで踊るメンバーのみが映されるシンプルな映像のため、とにかくダンスのすごさがダイレクトに伝わってくる。

　番組の中でTAKAHIROは「普通に見ていると『カッコいい』のだが、カッコいいと思わせ続けるためのお客さんを飽きさせない仕掛けが実はいっぱいある」と同曲について紹介。特に優れている点として挙げていたのが岩本による「視線誘導術」。手や足の動き、メンバーの視線、フォーメーションなどを効果的に用いることで、時に全体、時に個人、それぞれのパートで目立つべきポジションに自然と視聴者の目線が誘導される緻密な振付をTAKAHIROは絶賛していた。岩本のキャッチーで癖になる、さらにユニークさも備えた振付は「岩本節」と呼ばれて親しまれているが、参加する全員の動きを操りながら一つのダンスを作り上げる演出家的な技量、巧みな構成力の持ち主であることに気付かされたのはTAKAHIROの解説あってこそだったように思う。