ジャニーズWEST、デビュー記念日に伝えたい7人の歌声 唯一無二のグループが次に追い求めるものとは

 2014年4月23日、シングル『ええじゃないか』でデビューした関西出身の7人組、ジャニーズWEST。今年でCDデビュー8周年を迎え、独自の立ち位置を確立している。本稿では、本日4月23日のデビュー記念日を迎えた彼らが、今後ジャニーズグループとしてどのような存在になっていくのか考察してみたい。

 現在8作目となるアルバム『Mixed Juice』をひっさげたツアー『ジャニーズWEST LIVE TOUR 2022 Mixed Juice』で全国のファンに幸せを届けている7人。さらに新たなレギュラー番組『DEEPな店の常連さんに密着 イキスギさんについてった』(TBS系、以下『イキスギさん』)もスタート予定で、同番組のテーマソングに新曲「イキテヤレ」が決定するなど、彼らをとりまく楽しい話題は尽きない。

 ジャニーズWESTの魅力を語るとき、一般的にはノリツッコミもできるトーク力やバラエティ力に注目が集まることが多いように思う。しかし、筆者が最も注目したいのがまだあまり知られていない、彼らの歌唱力のポテンシャルの高さである。三者三様、歌い方や声質が全く違う7人だが、高い歌唱力を持つグループなのである。

 まずフォーカスしたいのは、ニューアルバムのリード曲である「Mixed Juice」の歌い出しを担当した濵田崇裕。『痛快TVスカッとジャパン』(フジテレビ系)のカラオケ企画『スカッとカラオケ』ではOfficial髭男dism「Pretender」など難しい曲目で美しい歌声と歌唱力を披露。SNSでは“#Official濵田ンディズム”、“#Hamatender”などのハッシュタグが飛び交い、ジャニーズファン以外からも大きな反響が寄せられた。

ジャニーズWEST - Mixed Juice [Official Music Video (YouTube Ver.)]

 作詞作曲も担当する神山智洋は、激しいダンスパートのある楽曲でも全くブレない歌唱力と中性的な歌声が魅力だ。

 桐山照史はミュージカルや音楽劇でも全く危なげを感じさせない、特別安定した歌唱力が持ち味。しゃくりやこぶしも自在に操りながら楽曲に“味”をプラスしている。

 常に安定した音程で歌うことができるのが中間淳太だ。ギミックを多用するタイプではないが、歌詞が聞き取りやすく、ユニゾンの時などは一緒に歌うどのメンバーの歌声とも寄り添っている印象だ。

ジャニーズWEST -「カメレオン (YouTube Ver.)」from ジャニーズWEST LIVE TOUR 2021 rainboW

 伸びやかで華のある甘い声質の小瀧望は歌い出しを担当することも多いが、グループ内で最年少とは思えぬ度胸を見せてくれる。ハスキーボイスの藤井流星はリズム感に秀でており、ラップパートでも活躍。歌いながら自分の見せ方も熟知している印象だ。グループのセンター・重岡大毅はキャラメルボイスとしても知られているが、メッセージソングを披露する際の熱い魂のこもった歌唱で注目を集めている。全く違う歌声の7人が集まった時、他の誰とも違う、力強く温かみのあるハーモニーが生まれるのだ。

ジャニーズWEST -「証拠 (YouTube Ver.)」from ジャニーズWEST LIVE TOUR 2021 rainboW

 「ええじゃないか」をはじめ、「ズンドコ パラダイス」「おーさか☆愛・EYE・哀」などデビュー以降は関西色を打ち出した楽曲が多かった彼らも、スペシャルサポーターを務めた『FIVBワールドカップバレーボール2019』(フジテレビ系)のテーマ曲「Big Shot!!」をきっかけに、等身大の応援ソングを歌うボーカルグループへと成長していった。神山と藤井の主演ドラマ『正しいロックバンドの作り方』(日本テレビ系)の主題歌「証拠」をはじめとして、「週刊うまくいく曜日」、あいみょんが手掛けたグループ初のウエディングソング「サムシング・ニュー」や同曲を表題としたシングルのカップリングで、ライブでも高い熱量を込めてパフォーマンスされるSUPER BEAVER・柳沢亮太が手掛けた「僕らの理由」、重岡主演ドラマ『#家族募集します』(TBS系)の主題歌「でっかい愛」など、不安や悩みを抱えた人たちに向けた応援歌が届けられる。7人それぞれの歌唱面での強み、そして温もりが感じられるような表現力を持った唯一無二のグループに進化しているように思う。

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