SOMETIME’S、ライブに対する気持ちの高まり 新曲「Somebody」、YAJICO GIRLとの2マンに向けた思いを語る

自分達と同じくらいの熱量を持っている音楽の仲間に出会いたい

ーーここからはライブについてのお話を聞けたらと思います。今年はツーマンを大事にしていきたいと言われていましたが、なぜそうしたモードになったのでしょうか。

TAKKI:なかなかライブができない中で、去年は3本のワンマンをやらせてもらって、それはすごくチャレンジでしたし楽しかったんですけど。僕らはバンドマン人生の方が長いので、純粋に対バンが好きなんですよね。SOMETIME'Sになってからの友達が数えるくらいしかいないこともあり、増やしていきたい気持ちもありました。

ーーなるほど。

SOTA:僕らは横浜でバンドをやっていたんですけど、インディーズで自分達でやっていると、やっぱり土着のユナイトみたいなものができてくるじゃないですか。地方を回ったら、年の近い人と仲良くなったりするし、そういうことを10代の頃からずっと続けてきたんですよね。でも、20代後半にSOMETIME'Sを始めた頃には、現状の自分達と同じくらいの熱量を持っている音楽の仲間は少なくなっていて。そういう人たちに出会いたいという気持ちは、一番にあったかもしれないです。

YAJICO GIRL

ーーそうした気持ちがあった上で、YAJICO GIRLにオファーしたのはなぜですか。

TAKKI:ずっと面識はなかったんですけど、吉見和起(Gt)くんが仕事仲間なんですよね。それでたまたま一緒になる機会があった時に、メンバーを連れて挨拶にきてくれて。話してみたら、なんとなく近しいとこにいたみたいなんですよ。YAJICOの方がキャリアは長いんですけど、たとえば同じオーディションにエントリーしていたり、ニアミスしていたことがあったみたいで。そこで今回ツーマンをやっていこうってなった時にLINEをしてみたら、快く受けてくれました。

ーー何かそこでフィーリングが合うものを感じたんですか?

TAKKI:僕らはふたりともラッキーでここまできているんです。その「ラッキー」というのは、天から降ってきた幸運みたいなものではなくて、小さい縁を真摯に大事にしてきたということなんですよね。それこそ一度しか会ったことのない今のレーベル長に拾ってもらったり、何か1個でもそういうものがあればやっていけるんじゃないかと思っているんです。YAJICOもちょっとお会いしてお話しただけなんですけど、これを機会に仲良くなれればいいだけの話なので、そうやって小さい縁を広げていけたらなと思いました。

ーーちなみに今回の対バンに際して、いくつかYAJICO GIRLのメンバーからコメントをいただいています。吉見さんは「初めてお会いした時から気さくに話してくれた」と言われていますね。

TAKKI:本当は仕事中に昼飯を買いに行っちゃいけないんですけど、その日はご飯を持っていけなかったので、抜けだして買いに行ったんです。そうしたらちょうどその時に声をかけられたので、「ヤベーとこ見られた!」と思ってビビったんですよね。後輩に悪いことしているところを見られるのって恥ずかしいじゃないですか。

SOTA:それめっちゃ面白いな。隠すことがあるからなんだ(笑)。

TAKKI:そう。だから気さくにせざるをえなかったですね(笑)。

ーーSOMETIME’Sの好きな曲を聴いたら「I Still」だと言われていました。

SOTA:ファルセットを押し出したかった時期の曲ですね。

TAKKI:確かにそういう時期だった(笑)。

ーーそれでド頭から入っているんですね。四方颯人さん(Vo)は「アンビエントな世界観から、徐々にボルテージが上がっていくのも没入感があってすごいと思いました」と言われています。確かにアレンジにも一工夫感じる楽曲ですよね。

SOTA:この曲の〈愛してたんだよ〉という歌詞は、デモの時には言葉は悪いですが「ラリってたんだろ」って歌っていたんです。なので最初は酩酊しているような感覚で、わけがわからないくらい高い声を出しているヤバいやつ、というイメージがあったので、それを汲んでアレンジャーの藤田も遊んでくれたのかな。ケミカルな印象になっているのは、それが理由かなと思います。

SOMETIME'S - I Still [Official Music Video]

ーーおふたりはYAJICO GIRLの曲で好きな曲はありますか?

SOTA:僕は「Better」ですね。代表的な曲だと思うんですけど、YONA YONA WEEKENDERSとのライブを観に行った時にあの曲をやっていて、めちゃめちゃキャッチーだし、サビ頭のフロウを歌っている四方くんの感じもめっちゃよくて。すごく腑に落ちたんです。

YAJICO GIRL - Better [Official Music Video]

TAKKI:僕はダントツで「FIVE」ですね。80年代後期から90年代頭くらいのサウンドを思わせるところがマジで最高です。

FIVE

ーーちょっとノスタルジックな音色ですよね。

TAKKI:柔らかい感じがします。YAJICO GIRLの曲ってシティ感があって、直線的なサウンドが多いイメージなんですけど、この曲に関しては線が柔らかくて綺麗にまとまっている印象を受けました。もし僕らが本気でYAJICO GIRLの曲をカバーしたとしたら、こういうサウンドになってしまうと思うので、そういうところでシンパシーを感じます。

ーー最後に、対バンに向けて「身体が動くようなライブになればいいな」と言われていました。

TAKKI:2バンド通して、お客さんにはそういう感じで楽しんでもらえたらいいですね。あとはやっぱり、若者に負けないように頑張らないといけないな、という気持ちです(笑)。YAJICOのライブ、かっこいいんですよね、洒落てますし。

ーーでも、SOMETIME'Sのライブも洒落てませんか?

TAKKI:もし洒落てるなって思いながら聴きに来てくれたとしたら、僕の隣にはめちゃめちゃ汗だくで歌っている人がいるので(笑)。

SOTA:あの衣装で照明を浴びてたら、立ってるだけでああなるから。

TAKKI:(笑)。そういう姿を見ると「熱いライブしてるなあ」と思って、スイッチが入るというか、結局全然おしゃれじゃない感じになっちゃうんですよね。YAJICO GIRLのライブからは僕らにはないものを吸収できたらいいなと思いますね。

SOMETIME’S「Somebody」

■リリース情報
「Somebody」(テレビ東京 ドラマ25「先生のおとりよせ」OPテーマ)
4月8日(金)配信スタート
Apple/Spotify
特設サイト

■ライブ情報
『SOMETIME’S Presents 2022 2man Live Series “League”』
4月16日(土)渋谷WWWX
w/ YAJICO GIRL
OPEN17:30/START18:00
TICKET:前売り4,800円(税込・自由)1ドリンク代別途

6月17日(金)渋谷WWWX
8月19日(金)渋谷CLUB QUATTRO

About SOMETIME’S
https://lit.link/sometimes

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