≠ME、超ときめき♡宣伝部……女性アイドルとTikTokはなぜ相性が良い? 同世代からの支持も
同じく少し前の楽曲では、2018年リリースの超ときめき♡宣伝部「すきっ!」も2021年にTikTokでヒット。曲中に計114回登場する〈すきっ!〉というフレーズが溢れんばかりの愛を伝えるのにぴったりで、同じく推しへの愛を表現するのに多用された楽曲だ。さらに、超ときめき♡宣伝部メンバーが手でハートマークを作り「すきっ!」を踊る動画を投稿すると、ダンス動画も急増。楽曲のヒットを活用することで、アイドルグループとしての注目度も高めた。
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メンバーの菅田愛貴は、同曲を使って漫画への愛を紹介した投稿が話題を呼んだほか、個人のTikTokもフォロワー2万人を超える。前述の「みる何」動画では6万以上のいいねがついているほか、TikTokの撮影のコツなどを紹介したYouTubeチャンネルでもバラエティに富んだ動画を投稿している。
菅田はよく見ているTikTokerとして金子を挙げたり、「みる何」は多くのアイドルに使用されるなど、様々なアイドルがグループの違いや交友関係を越えてTikTokで活動していることも興味深い。そしてなにより、アイドルとユーザーとの距離が近いのも特徴だ。AKB48を始め、近年のアイドルは会いに行ける存在として身近に感じられるのが定番であるが、それでもアイドルとファンという関係性の上で成り立っていた。それがTikTokにおいては、ランダム性が高いゆえにユーザーの投稿とアイドルの投稿が混ざることもあり、その立ち位置は限りなく似ているように思える。そのため、いちアイドルとしての魅力だけではなく、人物の魅力、動画コンテンツ自体の真似しやすさや特長が、同世代、同性のユーザーの憧れにも繋がっているのかもしれない。
楽曲やメンバーが生みだしたヒットは、その活動にも影響を与えている。LinQは金子をはじめとするSNS強化の成果から、ライブにメンバーと同世代のファンが来ることが増えたという。超ときめき♡宣伝部は「すきっ!~超ver~」を2021年にリリースするなど、バズによってグループの活動がさらに賑やかなものになっている。
今後もグループやそのメンバー、楽曲から新たな流行が生まれることで、アイドルとしての活動の幅が広がっていくこともあるだろう。アイドルとTikTokが互いに影響し合い、双方が盛り上がっていく光景を楽しく見守りたい。