『ハモネプ』が長年人気を集めている理由 アカペラサークルOBライターが解説

 さらにもう一つのポイントとして、“青春感”をあげる。

「番組のタイトルにも“アカペラ甲子園”と入っていることがありますが、高校生クイズ的な、学生や若者が集まって一つの目標に向かうような絵面も含めて、訴求力のあるモノなんだろうなと思います。今もアカペラサークルへの入部理由として『ハモネプ』は機能しているようです。アカペラは楽器を使わないので、特別な訓練を受けていなくても自分にもできそうだと考える人が多いのだと思います。もちろん実際にやってみると難しい部分もあるんですけど、みんなで歌を歌うのは単純に楽しいですしね。そうやって『ハモネプ』を観てアカペラを始めて、それを観た人たちがまた『ハモネプ』を目指すというような好循環が起こっているのかなと。良い意味で敷居が低い、間口が広いものとして見えることで、そこに参加したいという気持ちになる人が絶えないのだと思います。余談ですが、多くのアカペラサークルは男女比のバランスが良いので、大学に入ってそういう青春感を味わいたいと思う人にとっても魅力的なのかもしれません」

 「『ハモネプ』のスタート以降、アカペラの知名度が変わった」というレジー氏。番組が続くことにより、世代を越えて受け入れられるものになっている。今回はOfficial髭男dismの歌声に似ていることでも注目される神戸大学「アダムス」や、民謡日本一のボーカル・入山祥己が所属する神奈川大学「六角節」、どんな楽曲もワルツ風に変える横浜国立大学「夜にワルツ」などが登場。歌唱力だけでなく、楽曲のアレンジやテクニックなども含めて楽しんでみてほしい。

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