大人になると仕事を共にする人は増えても、「友だち」と呼ぶまで親しくなる人との出会いはとても貴重だ。ましてや、人と人との距離が求められる昨今だ。さらに、忙しいアイドルという仕事をしていればなおのこと。

　そんなわけで「芸能界の友だちが多くない」という稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾が、仲良くなれそうな人との出会いを演出する『マッチングフレンド』のコーナーが『7.2 新しい別の窓』（ABEMA、※以下『ななにー』）で立ち上がったのが、昨年の7月（#40）のことだった。

　3対3で様々な質問に回答しながら相性の良さを見極めていく『ななにーマッチングフレンド』。初回の相手はジャングルポケット（斉藤慎二・おたけ・太田博久）だった。だが、稲垣・草なぎ・香取にとって、3人の顔と名前を一致させるところからのスタートだったからか、マッチングは難航。両思いが成立したのは香取＆おたけの1組のみという結果に終わってしまった（※1）。

　続いて10月（#43）に実施された2回目の相手は、ぼる塾（田辺智加・あんり・きりやはるか）の3人。「最後の晩餐はキス」と稲垣の大人の余裕溢れる回答に、田辺が動揺してしまうなど波乱の展開に。稲垣＆田辺、草なぎ＆きりやの2組が成立したものの、今回「（マッチングしたこと）覚えてますか？」と進行役を務めるEXITに問われても、ピンとこない2人。どうやら、その後の交流へとはつながらなかったようだ。

　だが、今月の『ななにー』（#48）で3回目となる『マッチングフレンド』は一味違った。相手は、4月8日公開の映画『THE3名様 ～リモートだけじゃ無理じゃね？～』に主演する、佐藤隆太＆岡田義徳＆塚本高史。3人とはすでに共演実績があり、これまでと違って名前と顔も一致している状態からのスタートだ。しかも、稲垣と佐藤は、かつて『SMAP×SMAP』（フジテレビ系）にてカップル成立を経験し、2人で海ほたるへのドライブ、ターザンロープの絶叫系デートにも出かけた仲。これは「友だち」と呼べる関係性が築かれるのでは、と期待が高まる。

　予想通りコーナーが始まるやいなや、自己紹介から音楽、ファッションについて話が弾む6人。まだ始まったばかりだというのにグイグイとアピールしていく草なぎに「ちょっと1歩がでか過ぎますね」と兼近大樹が思わずツッコミを入れてしまうほどだ。

　また、フリー質問タイムに突入すると香取が率先して挙手。スタッフからの指示を蹴ってまで“ハンガー”について聞きたいのだ、と主張するほどの積極性を見せる。香取はクリーニングから返ってきた洋服は、自分で買ったハンガーに掛け変えるタイプだというが、3人はどうか、という質問。

　その問いに、塚本・岡田・佐藤もそれぞれクリーニングで付いてきたハンガーのままにはしないと回答。加えて、岡田と佐藤はコート用、Tシャツ用……と洋服の種類ごとに分けること、さらに佐藤はNikeで注文したというお気に入りのハンガーがあるとまで話が広がる。これには洋服好きな香取も食いつかずにはいられない。

　そんな細かなこだわりをすり合わせていくなかで、最も盛り上がったのが“LINEの神対応チェック“タイムだ。友人から「今日早く帰るから、手料理作って欲しいなぁ♡」と、おそらく恋人に送ろうとしたと思われる間違いメッセージが届いた場合、どのような返信をするのかを見ていくというもの。

　この『マッチングフレンド』のコーナーが楽しいのは、長年3人を見てきたNAKAMAでさえも知らなかった一面を垣間見えるところにある。過去のエピソードやクセに関する質問とは違い、LINEのやりとりに関してはまだまだ謎に包まれた部分も多い。

　3人がどんな返信を繰り出すのかと待ちわびていると、草なぎが見切り発車でメッセージを送信。しかも「間違ってるよ」と実にシンプルな一行だった。これには稲垣から「草なぎくん、こういうLINEするよ」と証言も飛び出す。

　先日も稲垣の舞台を観劇した草なぎから「芝居面白かったです」とだけ送られてきたこと。稲垣が「ありがとう。観てくれたんだね。うれしかったよ」と返信するもスタンプだけだったというから面白い。

　ちなみに、そんな稲垣の間違いメッセージへの返信は「あれ？　送り間違えちゃったかな？笑　今度は僕の手料理のラザニアを君にふるまうよ♡」と、かなりフレンドリー。この返信をする稲垣にとっては、やはり草なぎの返信は淡白過ぎるように思える。一方、香取はというと「何にする？　餃子？」とこちらも一見シンプルではあるものの、しっかり話題にはノッていくスタイル。改めて個性的な3人ならではの回答に笑いが起こる。