Travis Japanの圧倒的差別化、HiHi Jetsの強烈な個性と意志……ジャニーズJr.、デビューに求められる要件を探る

 昨年なにわ男子がデビューを果たし、SixTONESとSnow Manに続き、ジャニーズ事務所から2年連続でデビューするグループが誕生した。ジャニーズ事務所設立以来、デビューした数々のグループがこれまで社会に大きなインパクトを与えてきた。エンターテインメントが多様化した今でも、依然としてデビューはジャニーズにとって1つの大きなステータスである。未だデビューを果たしていないジャニーズJr.の中から、次にどのグループがデビューするのか、多くのジャニーズファンも気になるだろう。

 ジャニーズJr.の公式動画専門サイト『ISLAND TV』には、9つのユニット(本記事掲載時点)が掲載されている。各々の活動方針は違えど、デビュー予備軍と目されるグループは非常に多く、競争が激しい。また、過去には事務所によるサプライズも多く、今後のグループ増減も含め、誰が今後デビューしても全くおかしくない状況である。

 一方で、ジャニーズJr.の中でも、これまでの実績や実力、また彼らの言動から、次のデビュー候補として声が挙がるグループは複数存在する。どのグループもそれぞれに推す声はあるが、中でもその声が大きいのは、Travis JapanとHiHi Jetsだろう。ここでは、この2グループの実績や魅力を通じて、なにわ男子に続くデビューに求められる要件を探る。

 2021年以降のTravis Japanの活動は、まさにデビューに向けて突き進むものだった。2021年は初の全国ツアー『Travis Japan Live tour 2021 IMAGE NATION ~全国ツアーしちゃってもいいですかっ!?~』を成功させ、8月にはグループ単独のYouTubeチャンネル『+81 DANCE STUDIO』を開設した。10月には3年連続となる主演舞台『虎者 NINJAPAN 2021』を務め、全編英語のテーマソング「BIG BANG BOY」のMVは、YouTubeで300万回再生を超えた。また、個人での活躍も目立った。今年2月に公開された松田元太主演の映画『君が落とした青空』は、記憶に新しい。先日発表された雑誌『Myojo』(集英社)の恒例企画『第28回あなたが選ぶJr.大賞』でも、事実上の人気投票と言える「恋人にしたい」部門で、松田元太が初の1位を獲得し、メンバー7人全員が10位以内にランクインするなど、存在感を強くアピールした。

Travis Japan「BIG BANG BOY」MV(「虎者 NINJAPAN 2021」テーマソング)

 「2022年寅年デビュー」をメンバーも公言しており、Travis Japanは次のデビュー最有力候補と期待されている。そんな中、3月3日、Travis Japanは日本での活動を一時休止し、グループでは少年隊以来38年ぶりとなるアメリカ・ロサンゼルスへの無期限留学を発表した。ジャニーズJr.では例のないケースであり、現時点で明らかな情報が少ないこともあり、不安や賛否両論の声も少なからずある。しかし、本人の希望とはいえ、ジャニーズ事務所全面バックアップでの留学とあって、かつてない期待の大きさを感じる。故ジャニー喜多川氏の悲願でもあった海外進出を見据え、従来の枠組みに収まらない形でのデビューとなる可能性もある。Travis Japanがデビューを勝ち取るには、従来なら十分と言えるこれまでの実績やスキルをも凌駕する、圧倒的な差別化要因が求められていると言えるだろう。

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