“ガルプラ”発 Kep1er、デビュー曲「WA DA DA」が日本でも人気獲得 絶妙なバランスで可愛さとクールさをアピール

 また、振り付けや衣装が、同楽曲の魅力を後押ししている。振り付けは、サビの〈supersonic〉という歌詞のタイミングで決めポーズをするなど、全体的にパキッとしている印象だ。そのような振り付けがあってこそ、メンバーによる完璧な表情管理もパフォーマンスの中で映えているように思う。さらには、誰でも真似しやすく、音に合わせて踊るだけで魅力的に見えるため、TikTokでのバズへとつながったのではないだろうか。衣装は、ガールクラッシュ風の同楽曲のイメージと反して、MVや音楽番組ではピンクを基調としたものも着用している。このように、一見正反対の魅力に見える“可愛さ”と“クールさ”だが、この二面性を魅せることを重視し、工夫された楽曲構成であるように感じる。そして、その2つの魅力が計算されたタイミングで絶妙にアピールされることで、両方を器用に魅せることを実現させたのではないだろうか。

 さらに、「WA DA DA」1曲でアピールできる魅力が幅広いことから、K-POPファンの間だけでなく、TikTok上で日本のアイドルやそのファンからの支持もあった。そのため、日本のアイドルやそのファンを通じて、楽曲の知名度が一気に広まったと言える。

 「WA DA DA」のヒットによって、デビューから良いスタートを切ったKep1er。人気オーディション番組出身なだけに、期待がかかっていた部分があったが、すでにそれを上回る活躍を見せている印象だ。さらには、王道路線をアレンジした「WA DA DA」を通じて、Kep1erが定番のK-POPを塗り替えた印象も受ける。今後のKep1erが、シーンを代表する存在になり得る可能性も大いにあるだろう。

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