SixTONES、メンバーの個性も引き立つ『ANN』のアットホーム感 放送100回を前に記憶に残る過去回を振り返る

 メンバーも個性を発揮し、ジェシーは「心にくるいい歌詞の、あの楽曲を用意しましたので、ぜひ聴いてください」と「Party Rock Anthem」をフル活用した“爆アゲ”回もあれば、舞台出演期間中に出演し、声がやや擦れて渋さが増していた回も。京本は番組内にもう一つの番組『京本大我のオールナイトニッポン』を立ち上げ、好物のトマトに関するニュースを報じるほか、ラジオブースに置かれた刺股を手にした“刺股ぶん回し”回として話題を集めたことも。リトルトゥースである松村は、まるで落語のように情景がありありと浮かびあがるトークを聞かせ、髙地はジェシーとの散歩や趣味の話など、メンバー1ほのぼのとしたトークを展開する。そして南京錠ぶっ壊しに、シャワーを出したまま寝落ちという私生活のハプニングもスケールが大きい森本と、のびのびとしたトークが心地いい。

 そして、メインMCとして番組をまとめる田中は、ラジオを通してCreepy Nutsとのコラボレーションが実現。2021年7月14日放送『2021FNS歌謡祭 夏』(フジテレビ系)にて、「かつて天才だった俺たちへ」をコラボで披露した。スペシャルウィークにCreepy Nutsがゲスト出演したのをきっかけに実現したといい、ラジオを通して夢を叶えていた。後日、番組に出演した森本は、田中の奮闘をカッコよかったと讃えていたのも微笑ましい。

 番組で予告されるなり「まーふー様降臨」と歓迎ムードで話題を呼んだのが、2021年9月11日の放送回。スペシャルウィークのゲストとして、Sexy Zoneの菊池風磨が登場した。ちょうど菊池の主演舞台『DREAM BOYS』で田中と共演中だったこともあるが、13年以上の付き合いがあるという田中と森本と共に、ジャニーズJr.時代の思い出話に花を咲かせた。中でも印象的だったのが、菊池のソロコンサートのバックダンサーを務めたときのエピソードで、田中が「6人で出てくれって声掛けてくれたのが唯一お前だけだった」と言えば、森本も「マジでありがとな」と、菊池に感謝の言葉を伝えていた。

 そんな田中は、普段の放送の進行に加えて、SixTONESのラップ担当としての大仕事も。「田中樹 全国ラジオ34局 ラップチャレンジ」と題して、各ネット局ごとに番宣CM用のラップを制作。

 また、ステイホーム期間中はそれぞれの自宅からリモートで放送を行った。タイムラグが生じたこともあれば、時には緊急のニュース等で番組が一部変更になったりと、生放送ならではの事態にもメインMCを担う田中が臨機応変に対応。その場に相応しい言葉選びで番組を進行しており、その仕事ぶりが光る。

 これまでのジャニーズグループのラジオ番組とはまた異なり、リスナーから寄せられたメールを積極的に紹介し、メンバーがメールを通していじられることもしばしば。回を追うごとに仲が深まり、まるで友達のような感覚になれるのも彼らのラジオの特徴だ。ラジオリスナーから寄せられる鋭く秀逸な指摘に唸ったり、ツッコミに共感したり。突然のサプライズに驚いたり、メンバーのトークに呼吸のタイミングを忘れるほどに笑ったりと、毎週、時空が歪んだかのようにあっという間の1時間半を過ごしている。

 さて、100回を迎える2月26日の放送では、過去に放送された「ジングルオンエアバトル」から優秀なジングルをリスナー投票で決定する「ジングルオンエアバトル大賞」が発表される。わずかな尺にも関わらず笑いをとったり、驚きがあったり。豪華なゲストが登場したこともあれば、メンバーの意外な一面や、ツッコミどころしかないキャラクターが飛び出したりと、わずか数秒で繰り広げられる個性的なジングルも番組の聴きどころの一つ。一体どのメンバーのどのジングルが選ばれるのか、結果発表が待ち遠しい。

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