King & Princeメンバー分析 第1回:平野紫耀、トップアイドルとしての風格 人々を魅了する圧倒的なヒーロー感

 冠番組『King & Princeる。』(日本テレビ系)のレギュラー放送がスタートし、2022年も早々に勢いに乗るKing & Prince。彼らの魅力について、三者三様の個性をふまえつつまとめてみたい。第1回は平野紫耀。

King & Prince

 誰かと比べるつもりは決してないが、平野紫耀は今、時代の主人公と言える存在ではないだろうか。圧倒的なヒーロー感は誰もがまとえるものではなく、また背負えるものでもない。数々の先輩が歩いてきたトップアイドルの道、その中心を今まさに行こうというのが平野紫耀であると思う。

 整ったルックスからは想像できない摩訶不思議な言動は、多くの人が知るところ。勘違いや言い間違いに代表される天然ボケは、今や平野の代名詞だ。実際、言葉は拙いことが多いのだが、不思議と不快になることはない。何が飛び出すか分からないハラハラ感はあれど、平野は他者を傷つけるようなことは言わない。それが、視聴者のみならず多くの共演者から愛される所以であろう。

 とはいえ、いざ真面目な議題やチャレンジ企画となればスイッチが入ったように目つきが変わる。かつて出演した『おしゃれイズム』(日本テレビ系)にて、メンバーがきちんとしないときには叱ることもあると明かしていたのだが、出身である愛知の方言まじりでの、ドスの効いた声に驚いたものだ。またインタビュー記事に目を通すと「そこまで明かして良いのか」と思うほど、いつでも率直な想いを述べている。平野は、信じられる人だと思う。

 バク宙も軽々とこなす高い身体能力は、重厚でありつつ軽やかーー矛盾するようだが「重くて軽い」、パワーのあるダンスにも活かされる。かつてはコンプレックスだったというハスキーボイスも、平野の大きな魅力。ジャニーズの先輩がこぞってカバーを熱望するデビュー曲「シンデレラガール」の歌い出し、あのワンフレーズは多くのファンの心を一瞬にして奪っただろう。それほど、彼の歌声は唯一無二の魅力を放っている。

 2018年からコンスタントにドラマ、映画に出演しており、昨年は24時間テレビドラマスペシャル『生徒が人生をやり直せる学校』(日本テレビ系)、映画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 ファイナル』にていずれも主演を果たした。人気漫画の実写化作品や、どこか抜けたところがあるコミカルな役どころが多い平野だが、初主演を務めたドラマ『SHARK』(日本テレビ系)や、シングル曲「I promise」のミュージックビデオで見せた陰の表情も似合う俳優だ。先述したように何でも話し、あっけらかんとしているように見せて、心の奥底までは見えにくい。そうした奥行きも、平野に興味を惹かれる理由なのかもしれないと思う。

King & Prince「I promise」-Story ver.- YouTube Edit

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