「imagination」インタビュー
reche、ソロ活動を通して出会った初めての感情 初オリジナル曲「imagination」に込めた等身大の姿
歌声の“ハリ”を求めて初めてボイストレーニングを開始
――この半年の間にボイトレを始められたそうですね。
reche:今まで歌を習ったことがなかったんですけど、もっと歌が上手くなりたいと思って始めました。私は声がカスカスでハリがないのが悩みだったので、それを解決できたら、もっと歌が楽しくなるのではないかと。
――声にハリがない、という悩みは以前から持っていたのですか?
reche:悩みというか、ハリがある歌い方ができたらいいなとは思っていました。これまでの活動では力強い声だとキャラクターや世界観を損なってしまうこともあって、あまり必要とされていなかったんです。でも、recheとして活動していくにあたって、それを強化していきたくて。ボイトレの先生のおかげで徐々にパワフルになってきたように思います。
――recheさんにとって「ハリのある歌声の持ち主」はどなたですか?
reche:かねてよりファンの、LiSAさんの歌声には憧れます。あのパワフルな歌声が大好きで、何度も元気づけてもらっています。私は聴き手に寄り添うような曲は得意だと思うんですが、LiSAさんのように背中をバーンと押せるような曲も歌えるようになりたいです。
――逆に、ご自分の歌声の強みはどこだと感じますか?
reche:誇れるものがあるとするなら、親からもらった声質ですかね。あとは、音楽から何かを感じ取ってそれをアウトプットする力は人よりもあるかなと思います。
――昨年12月25日には、recheとして初ライブである『reche 1st live online cloud 9+1』を配信されました。
reche:最初は緊張していましたが、できるだけいつも通り、歌を楽しめたらいいという気持ちでやっていました。そのうち、ライブの本質は今までと変わらないなと気づいて、自然と緊張が解けていきましたね。
――お客さんの表情もよく見えたのではないでしょうか。
reche:見えました! それが一番嬉しかったことですね。聴いてくれる方の存在や表情が見られることが嬉しかったし、それがrecheとして活動するにあたって望んでいたことでもあったので。みんなで“まる”になって一つのライブ作品を作るというコンセプトで、あたたかい、柔らかい空気のライブにしたかったので、それが達成できてよかったです。
――ライブ配信時に視聴している方のツイートも見ていたのですが、すごくアットホームで、ファンの方がこの日を望んでいたのを感じました。“まる”という言葉通りの円形の会場も印象的でした。
reche:本当に円形のホールになるとは思っていなかったんです(笑)。360度から観ていただいているので気が抜けないですし、何も隔てずにお客さんやバンドメンバーがいるのもそうですし、初めてのことだらけでしたね。
――セットや演出なども初めての体験だったのでは。
reche:本当にその通りで、「こうやってやるんだ!」と色々新鮮でした。衣装チェンジも、メイクさんから「早替えって大変だから、今回は猶予があってよかったね」って言われました。衣装デザインは自分で希望を伝えていて、1着目の衣装は、ライブの照明で何色にもなれるようにと白のイメージで作っていただきました。
――ピアニストのまらしぃさんもゲスト登場されました。
reche:まらしぃさんは元々、EGOISTのピアノカバーをしてくださったり、ライブにお誘いいただいたりして、仲良くしていただいていました。ライブでピアノが映える曲をやろうとなった時に、ピアノが上手な方を呼ぼうと考えて、「まらしぃさんがいるじゃないか!」となってお声がけした形です。
――今回は“まる”というイメージでしたが、次はどういうライブをしたいですか?
reche:まずはオリジナル曲を増やしたいです。今回のように何かコンセプトを設定して、視覚的にも楽しめる、かっこいいライブにしたいです。
私は私なので安心してついてきて欲しい
――改めて、活動開始から今までで変わったなと感じる部分はありますか?
reche:少しずつ自分を縛っていたものがなくなっていく感じがありました。自分で自分を縛っていたものも、それ以外も、だんだん取れていったように思います。
――活動を開始される直後のインタビューでは「何をやりたいか」がまだまっさらな状態だったように思うのですが、今回お話を聞いていて、recheさんの中でそれが芽吹き始めたのかなと感じました。
reche:自我の芽生えですね(笑)。実際やってみて気づきもたくさんありましたし、何事もやってみないとわからないものだなと。一番は「自分の歌を聴いてもらうということが自分の喜びなんだ」と気付けたのは大きいです。自分が解釈して歌ったものを聴いてもらうだけで嬉しいですし、それが私の好きな表現活動なのだと改めて気づくことができました。
ーーSNSやYouTubeのコメントを観たりはしますか?
reche:怖くて見にいけないので、スタッフの方から又聞きしてます(笑)。でも、皆さんがどういう反応をしているかは気になるので、どんどんつぶやいたり、コメントを残したりしていただきたいです。頑張って、勇気を出して見に行きますので。
ーーrecheとしてスタートして間もないですし、反応を見るのは少し怖いかもしれませんね。
reche:きっとrecheを見にきてくださっている方々は、私の歌声や表現を好んで来てくれていると思っていて。だからこそ、不安に思わずに見守っていて欲しいと思いますね。もちろん、これまでやってきたこととは違うこともしていくとは思いますが、根っこのスタンスは変わらないですし、私は私なので安心してついてきて欲しいです。
――なるほど。今後はどのような活動を予定されていますか?
reche:募集したもう片方のラフスケッチの楽曲の方も準備していますし、いい曲をたくさん出して、たくさんの人に聴いてもらって、たくさんバズったらいいなと思っています(笑)。あとは、次は自分が主人公でない曲がいいなと思っています。やっぱり照れくさいですし、そっちの方が得意なのかもしれないということにも気づいたので。
――最後に、2022年の抱負を教えてください。
reche:まず、自我の確立ですね。一瞬一瞬を大事にしながら、後ろはあんまり振り返らず、虎に乗った気持ちでやっていければと思います!
■リリース情報
「imagination」
1月1日(土)配信リリース中
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