IVE、“ガルプラ”発Kep1er、JYP新グループ Xdinary Heroes……K-POPシーンで存在感示すメンバー人数は“3の倍数”?
元IZ*ONEメンバーのウォニョン、ユジンを擁するIVE、『Girls Planet999』発のKep1er、JYPエンターテインメント所属のXdinary Heroesなど、2021年も数多くの新人グループが注目を浴びた。これらのグループのメンバーは6人または9人であり、今年のK-POP全体を見てもメンバーの人数が“3の倍数“であるグループの存在感が大きいように思う。
9人組は、K-POPならではの“群舞”で魅せることのできる最小人数であり、最早王道路線だとも言える。一方で6人組は、シーン全体で見ても比較的少ないメンバー構成だ。というのも6人組では、“群舞”もできなければ、センターポジションも作りにくいためである。しかし、特にガールズグループを中心に大人数グループの数は減少傾向にある。今年の『AAA(Asia Artist Awards)』では8人以上のグループはTWICE以外ノミネートされず、『2021 MAMA』でもTWICEの他にはfromis_9しかいなかった。一方で、ボーイズの大人数グループと言えば、NCT 127やSEVENTEENをはじめ、THE BOYZやGolden Childなど。ボーイズグループとガールズグループでメンバー構成の差が開き始めたのは、ここ最近だ。一時期はオーディション番組ブームによって増加していた大人数グループだったが、トレンドの移り変わりを感じる一年だったように思う。
9人組のグループは、TWICEはじめK-POPのヒットグループに多いメンバー構成だと言える。9人組での活動は、“良いとこ取り”な印象だ。BTSをはじめとする7人組よりもフォーメーションを駆使した華やかなパフォーマンスが可能である上に、ボーカル・ラップ・ダンス担当のメンバーの魅力もバランス良く円滑に押し出せる。また、9人より多いグループであれば必然的に群舞を強みに売り出していくことになるが、10人以上のグループは人数の差によるクオリティの変化が生じにくい印象だ。さらには、9人の場合、時に複数人でのアクロバティックなパフォーマンスにも挑戦できる。そんな中で、『Girls Planet 999』発のKep1erは9人組としてデビューするが、オーディション番組出身ならではの個性的なメンバーが織りなすパフォーマンスにはぜひ注目してほしい。
一方で、6人組グループには新たな可能性を感じている。これまで6人組が目立たなかった理由としては、センターポジションと対称的なフォーメーションを両立しにくいといったことが挙げられる。一般的にセンターの位置にメインでボーカルを担当するメンバーを据えることが多く、その際に各メンバーが対称的に配置されていると、バランスの良い画なるだろう。そのためメンバー数を奇数にすることには、各事務所がこだわりを見せていたように感じた。反対にこれらが実現できないと、2列でのパフォーマンスの際、後列でセンターポジションに重なるメンバーが出てきてしまう。この対処法として、後列のメンバーはセンターと少しずれた位置で踊るケースがあるが、その場合アシンメトリーなフォーメーションとなる。以上の理由から避けられがちだった6人組だが、最近はこういった固定観念が変わりつつある。