AKB48 横山由依、深夜バスから始まった12年を振り返る 指原莉乃らも駆けつけた涙の卒業コンサート

横山由依、涙の卒業コンサート

 AKB48卒業後、横山は歌と芝居を続けていきたいと明言している。その横山の歌唱力が発揮されていたのは、オープニングを飾った「少女たちよ」のアカペラ、劇場で何度も歌い続けてきたソロ曲「月と水鏡」、そして卒業発表のタイミングでMVが公開された「君がいなくなる12月」だった。この曲は横山の卒業ソングであり、ラブソングとしての側面も持つ楽曲だ。特に大サビ前の伸びやかな歌声は歌手としての横山を感じさせるとともに、12月9日にAKB48を卒業した後の活躍にも期待したくなった。

 自分の好きな曲、メンバーとやりたい曲を詰め込んだという、セットリストのラストを飾るのは「少女たちよ」。どうしてもフルでやりたいと、この日2度目の「少女たちよ」で始まりと終わりを繋いだのだ。横山がフルにこだわるのには、「少女たちよ」の2番の歌詞を聴いてもらいたいという思いがあった。

 AKB48には選抜として脚光を浴びるメンバーと、ひたむきにレッスンを続ける非選抜メンバーがいる。横山もかつて京都と東京を深夜バスで行き来しながら、往復の16時間の中でメンバーはさらにレッスンをしているのだと、常に焦りを感じていた一人だった。だが、悩みながらも前へ歩き続けた横山に夜明けはやってきた。それがチームKへの昇格、Not yetの結成、『総選挙』19位という快挙だった。

〈思うように生きられない今の自分が もどかしく不安なら 背中を押そう〉

 それはコロナ禍の影響でコンサートのステージに立つことができずに配信を観ているAKB48のメンバー、さらには姉妹グループのメンバーまでをも思った2代目総監督としてのまっすぐなメッセージのように思える。

 「12年間やってきて、今のこのAKB48で卒業できるのが本当に本当に幸せだなと思います」ーー横山の思い、精神を受け継ぎ、またAKB48は歩き始める。

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■セットリスト
『MXまつり 横山由依卒業コンサート〜深夜バスに乗って〜 supported by 17LIVE』
2021年11月29日(日)@パシフィコ横浜
00. Overture
01. 少女たちよ
02. ゼロサム太陽
03. ALIVE
04. After rain
05. 根も葉もRumor
06. 摩天楼の距離
07. 偶然の十字路
08. フライングゲット
09. ギンガムチェック
10. 恋するフォーチュンクッキー
11. 心のプラカード
12. ハロウィン・ナイト
13. LOVE TRIP
14. #好きなんだ
15. センチメンタルトレイン
16. 月と水鏡
17. セーラーゾンビ
18. HA!
19. 太宰治を読んだか?
20. 最終ベルが鳴る
21. 週末 Not yet
22. already
23. RIVER
24. Everyday、カチューシャ
25. 真夏の Sounds good!
26. さよならクロール
27. 君はメロディー 
28. タンポポの決心
<アンコール>
EN1. 君がいなくなる12月
EN2. 見えない空はいつでも⻘い
EN3. 重力シンパシー
EN4. 少女たちよ

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