ドージャ・キャット、『Planet Her』ロングヒット中 様々なダンス経験、音楽制作のスキルでファンの心掴む
参照:https://spotifycharts.com/regional/global/weekly/latest
Spotifyの「トップ50(グローバル)」は、世界的に最もストリーミング再生された曲をランク付けしたチャート。本連載では、同チャートを1週間分集計した数値のデータを元に、グローバルな音楽シーンの潮流をお届けする。第6回となる今回は、10月28日公開(10月21日~10月27日集計)のチャートを見つつ、12位に「Woman」がランクインし、同曲を収録したアルバム『Planet Her』がヒット中のドージャ・キャットを紹介していく。
ザ・ウィークエンド参加、「Moth To a Flame」初登場7位に
チャートとしてはそこまで大きな変動がなかった週になり、先週に引き続き1位から4位はアデル「Easy On Me」、ザ・キッド・ラロイ「STAY」、リル・ナズ・X「INDUSTRY BABY」、そしてGlass Animals「Heat Waves」がキープした。LISA(BLACKPINK)の「Money」がトップ5に食い込み、次はトップ4にランクインするかに注目が集まる。また、ザ・ウィークエンドが参加したSwedish House Mafiaの「Moth To a Flame」が初登場7位となった。
ドージャ・キャット、自主制作曲「Mooo!」に見る多様なスキル
ロサンゼルス出身のラッパー/シンガーのドージャ・キャット。画家の母親と俳優の父親の間に生まれた彼女は、幼少期からダンスを習い、またスケートボードやサーフィンをして育ったという。11歳から4年間、ヒンドゥー教徒としてバラタナティヤムというインドの伝統的なダンスを習い、高校に通うようになってからはブレイクダンスやポップロックダンスのバトルに出場していた。ダンスをメインに活動していた彼女は、叔母から歌のレッスンも受け、さらにパフォーマンスやアートに従事していった。(※1)
高校を中退したドージャ・キャットは、特に仕事をせずに毎日インターネットでビートをダウンロードし、音楽制作ソフト「GarageBand」で毎日ラップを宅録する日々を送っていたという。そんな彼女にとって、ブレイクアウトとなったのが、自主制作で作られた「Mooo!」であった。同作は牛の衣装を着たドージャ・キャットが「牛になりたい」という旨を歌った曲で、そのチープな映像も話題を呼び、ミームとして1週間で300万再生を記録した。このような楽曲を作った経緯について、彼女はこのように語っている。
「次のツアーのために、この衣装を買ったことが、この曲を作った理由。ベッドで着てみて、インスタライブで曲を作り始めたら全てのインスピレーションが湧いてきた」(※2)
写真アプリのPhoto Boothの前でフライドポテトを鼻に突っ込んだり、ミルクシェイクを飲んだりしながら、インターネットで拾ってきたGIF画像に映像を合成したミュージックビデオはインターネットを席巻し、2021年11月現在では9600万回以上の再生数を記録している。その話題に続くように彼女はラッパーのタイガが参加した「Juicy」のリミックス、2ndアルバム『Hot Pink』、そして映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』にも楽曲提供を果たした。