=LOVE、徹底的に磨き上げられた表現力 グループの進化を見せた4周年記念コンサート

 また、イコラブは髙松を絶対的センターに据えながらも、様々なメンバーがセンターを張れるグループでもある。今回披露された楽曲では、「いらない ツインテール」が齋藤樹愛羅となぎさ、「CAMEO」は大谷映美里となぎさ、「『君と私の歌』」で野口、「しゅきぴ」で佐々木舞香、「cinema」で音嶋莉沙といったように、一人ひとりのメンバーが持つ個性や雰囲気、声質に合わせてセンターが割り振られている。

 特筆したいのは、4周年記念コンサートの幕を開けた曲であり、今回初披露となった「祝祭」である。大場花菜と野口のダブルセンター曲。大場がセンターを飾るのはこれが初めてである。宝塚が好きな大場と、中性的な魅力を持つ野口が開く歌劇ーー歌い出しの〈目覚めはいかがです? Lady〉は、まさに4周年記念コンサートというパーティーの幕開けの合図だ。妖艶かつ華やかな雰囲気はそのままに、勢いよく火柱が上がる「CAMEO」、バックダンサーが旗を振る「いらない ツインテール」まで、一連の演出として続いていった。

 「祝祭」はシングル『ウィークエンドシトロン』収録の1曲であるが、今回の4周年記念コンサートでは宮脇咲良と村重杏奈(HKT48)が共同で作詞を手がけた「ズッ友案件」、佐々木がセンターを務め、夏の終わりを感じさせる「夏祭り恋慕う」、そしてシングル表題曲である「ウィークエンドシトロン」がパフォーマンスされた。「ウィークエンドシトロン」の特徴は、何と言っても指原と親交の深いフワちゃんがFUWACHAN名義で作詞を担当したラップパートである。「Want you!Want you!」でもラップには挑戦していたが、そのレベルは歌詞テロップありでも追いつけないほど、格段に上がっている。そんな早口ラップを担当しているのは、佐々木、樹愛羅、大谷、野口、山本杏奈、諸橋沙夏。特に大谷の〈彼のrice 対価smile/君の前じゃhomemade〉は、口ずさんでみるとそのレベルの高さがより分かる難儀なパート。周年という節目を考えれば、この1年でグループの表現力はあらゆる面で進化していることが分かる。

 コンサートでは、12月15日に10thシングルをリリースすることも発表。10月9日には富士急ハイランドコニファーフォレストにて、≠MEとの合同フェス『イコノイフェス2021』も開催される。イコラブは結成5周年に向けて、そして、新たなグループ像を探す道を歩み始めている。

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