乃木坂46 大園桃子が芸能界を引退 「思い出ファースト」MVに刻まれた“アイドル”としての記憶

 卒業当日、9月4日には大園がYouTubeチャンネル『乃木坂配信中』にて最後の生配信を行い、そこでサプライズとして3期生楽曲「思い出ファースト」のMVが初公開された。「思い出ファースト」は3期生にとって特に思い入れの強い楽曲だ。今年5月に配信された『乃木坂46 9th YEAR BIRTHDAY LIVE ~3期生ライブ~』の本編ラストを飾った曲であり、3期生のLINEグループ名は「思い出ファースト」なほど。3期生の中でそんな大事な楽曲へと昇華していったのは、一つにその歌詞がある。

〈君と ここにいる奇跡 思い出ファースト/いつか 振り向き 最高の夏だったと〉

 センターを飾るのは乃木坂46にいたことが奇跡のような大園。それは3期生12人が誰一人欠けることなく過ごしてきた5年間をも示している。この夏の終わりに卒業する大園に当て書きしたような歌詞。海沿いに打ち上げられる花火を見上げ、12人が円になってアカペラでこのパートを歌う未来が来るとは誰が予想しただろうか。この5年間で変わったもの、変わらないものはそれぞれ12人にきっとある。けれど、一つ確かなことはこれからも3期生は12人だということ。大園との道はここで違えることになるが、5年間の思い出の記憶が変わらないものとしてずっと12人を繋ぎ止めてくれる。

乃木坂46『思い出ファースト』

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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