日向坂46として初めての“聖地ライブ”『W-KEYAKI FES. 2021』 加藤史帆、佐々木美玲……注目メンバーは?

 5月25日に入院と休養を発表していた佐々木美玲は、7月3日にブログを更新し、「先日まで入院して活動は徐々に復帰している状態なんですが、まだ治療中ではあるためW KEYAKIフェスでは何曲かだけ参加させて頂きます(※2)」と発表するというグッドトピックもあった。

 治療中のため“何曲かだけ”の参加となったが、当然、パフォーマンス力の高い佐々木美玲が加わることで、グループの表現の幅も広がりを見せる。“みーぱんファミリー”の河田陽菜、濱岸ひより、山口陽世にとっても精神的支柱となる彼女が参加することでリラックスして本番に臨むことができるのではないだろうか。

 2018年に開催された『欅共和国』は、けやき坂46のデビューアルバム『走り出す瞬間』がリリースされた後で、リード曲「期待していない自分」も熱演された。その際、佐々木美玲はセンターとして、広いステージを縦横無尽に駆け抜けていた。あれから時を経て、今や『NHK紅白歌合戦』の舞台でもセンターも務めた彼女は、持ち前の明るさを生かし、ファンに極上のハッピーオーラを届けてくれるはずだ。

 今回のライブには体調不良により活動を休止しているグループの絶対的エースである小坂菜緒が出演しないため、多くの楽曲でほかのメンバーが代理センターを務めると予想される。その点も注目のポイントと言えるだろう。

 過去にも小坂は「水痘(水ぼうそう)」と医師の診断があり、休養を余儀なくされ日向坂46のステージに立つことができないことがあった。映画の撮影スケジュールの都合でほかのメンバーが代理センターを務めたこともあった。今まで多くの楽曲でセンターを務めていた絶対的エースがステージに立たない環境で、“いつも通りのライブをする”というのは簡単ではないということは想像がつく。

 そんな中でも、「ドレミソラシド」では丹生明里が彼女らしさ全開の極上の笑顔を届け、「キツネ」では河田陽菜が真ん中に立ってリードし、「青春の馬」では金村美玖が高い存在感を放つなど、同期が中心となって小坂の穴を埋めた。あの経験は間違いなく、グループ力の底上げに繋がっているはずだ。今回のライブでも、日向坂46は22人で心を1つにして、休んでいるメンバーの分までエネルギッシュにステージを盛り上げてくれることだろう。

 今回の“聖地ライブ”は有観客で行われ、さらに3日間にわたり配信も決定している。3期生の4人にとっては初めてのコニファーフォレストのステージだ。2017年に欅坂46の鈴本美愉と差し向かいでパフォーマンスした齊藤京子が、殻を破るように振り切った踊りを見せ、客席を沸かせる瞬間があったが、今回のライブでもそんな出来事が起こるかもしれない。どんな3日間になり、その中でどんなドラマが生まれるのか。記念すべき『W-KEYAKI FES.』の、彼女たちの姿に注目しよう。

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※1:書籍『日向坂46ストーリー』
※2:https://www.hinatazaka46.com/s/official/diary/detail/39960?ima=0000

■中山洋平
1983年生まれ。フリーランスの編集・ライター。ボウリング、洋服、ギター、サウナ好き。Twitter:https://twitter.com/yhinakayama

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