「BATTLE OF TOKYO」で際立つJr.EXILE 4グループの個性 コラボ曲で聴かせる味わい深く新鮮なハーモニー

 6月23日、「BATTLE OF TOKYO」プロジェクトの2作目となるアルバム『BATTLE OF TOKYO TIME 4 Jr.EXILE』が発売された。

『BATTLE OF TOKYO TIME 4 Jr.EXILE』初回限定盤

 GENERATIONS from EXILE TRIBE、THE RAMPAGE from EXILE TRIBE、FANTASTICS from EXILE TRIBE、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEの4組が参加し、架空の未来都市・超東京を舞台とした壮大な物語を基点に様々なエンタテインメントプロジェクトを展開する「BATTLE OF TOKYO」。以前、本作について取り上げた記事では、4グループがそれぞれ物語の世界における各チームに扮し、その思想と世界観を表現している4楽曲に関して概要をまとめた(※1)。今回は、まず同プロジェクトがスタートした2019年のアルバム『BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~』から、その歩みを追っていきたい。

前作『ENTER THE Jr.EXILE』の“VS”楽曲とハイクオリティな映像

 前作には「SHOOT IT OUT(GENERATIONS vs THE RAMPAGE)」など、4組総当たりの“VS形式”による6曲を含む全7曲が収録。EDM・ロック・ヒップホップの要素が各グループのスタイルに沿って掛け合わされた力強く勇ましい楽曲が揃っており、それぞれコンセプチュアルかつハイクオリティなMVも公開された。また、リリースの翌月には4組共演のライブイベントも開催。様々な音楽性のコラボレーション楽曲を通して、次世代を担うJr.EXILEとして各グループの特長、特色を示すことに成功していた。

 なお、この当時の各MVで表現されている多次元宇宙的な世界設定には、いまだ謎が多く残されている。これに関しては、今後の展開の中で少しずつ解き明かされていくのかもしれない。

GENERATIONS from EXILE TRIBE vs THE RAMPAGE from EXILE TRIBE / SHOOT IT OUT

前作から各チームの世界観が深まった『TIME 4 Jr.EXILE』の4曲

 今回のアルバム『TIME 4 Jr.EXILE』の収録曲とMVは、今年2月に発売された小説の内容が軸となっており、グループ個別の楽曲によって個性がより色濃く表現される形となった。特に、GENERATIONSのEDM、THE RAMPAGEのミクスチャーロック、FANTASTICSの80’s風ダンスミュージック、BALLISTIK BOYZのラテン調ヒップホップと、明確にジャンルの差別化が成された点は今作の特徴と言える。それと共に、例えばTHE RAMPAGEのロック歌唱における3ボーカルの巧妙な役割分担や、FANTASTICSのファンクビートにおける表現力など、各グループによる音楽解釈・音楽表現が前作よりさらに深まっていることが実感できる作品となっている。

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