『そこ曲がったら、櫻坂?』で大久保佳代子が特別指導も 櫻坂46、タレント&芸人との共演を通じた成長
先日放送された『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京)は番組盛り上げテクニック講座の前半。特別講師として招かれたタレントの大久保佳代子が、バラエティにおける個々の役割や、前に出やすい空気作り、いじられた時の返し方など、メンバーたちに番組収録のテクニックを伝授する回となった。事前にアンケートして挙げられた悩みや質問にその場で答えていく大久保。そのアドバイスは多くのバラエティで活躍する彼女ならではの説得力あるものから、なかには斜め上のものまであり、メンバーたちはそれに対して試行錯誤しながら取り組み、放送は大いに盛り上がりを見せていた。
こうした“講座モノ”は、前身番組『欅って、書けない?』時代から続く定番企画だ。2016年にはゲストに元アイドリング!!!の菊地亜美を迎え、「わからない事は今のうちに聞いておこう」と題してバラエティの技術や心構えを教わっていた。しかしこの時は“アイドルの先輩”として菊地が登場したため、(元)アイドルなのにここまでする・できるという点が目立ち、“そこまでしなくても感”の拭えないまま放送が着地していたように思う。
一方で、バラエティが本職といえるお笑い芸人を講師として呼んだのが2018年の「ガヤ養成講座」だ。平成ノブシコブシの吉村崇が講師として登場し、持ち前の破天荒な芸風を活かしてガヤのレパートリーや集団芸を熱血講義。「人生にガヤは必要」の名言を放ち、バラエティスキルの必要性を説いていた。吉村のパワフルな指導にメンバーたちも徐々に馴染み、最終的には番組を全員で楽しみながら作っていく様子が見てとれる回であった。また、同年の「エピソードトーク講座」ではビビる大木がゲスト講師として参加。外番組で爪痕を残すべく、エピソードの盛り方やアンケートの添削を通してトーク技術アップをはかっていた。
そうした流れの中で企画された先日の放送。特に印象的だったのが、ガヤができるようになりたいと意気込みを見せた渡辺梨加である。渡辺といえば、MC陣も聞き取れないほど小さな声のメンバーだが、大久保が提案した「ゴッ!」という新種のガヤを、渡辺はどすの利いた大声で見事に再現。収録中に何度も活用し、オンエアの最後では急にエピソードを振られて口籠ってしまった後輩の窮地を救うことに成功している。普段の渡辺のイメージを払拭するようなこのファインプレーに、スタジオは湧き上がっていた。
さらに成長を見て取れたのが、「タイトルコールをやり直したい」という藤吉夏鈴と、その際にもっと「イエーイ!」と声を出したいという井上梨名の悩みについてのくだりだ。自身が以前に担当したタイトルコールが暗かったと反省する藤吉に、大久保は“リズム”と”気持ちを込める”という2点を伝える。すると、しっかりとアドバイスを活かし、見違えたように場も表情も明るくなっていた。講師のさすがの的確なアドバイスと、それをちゃんとメンバーたちが実行できていたシーンである。