ヒグチアイ、オーディエンスの心潤す“湿度高め”の熱演 THE CHARM PARKとの弾き語りツーマン『入梅』東京公演レポ
ライブ後半は「走馬灯」や「ココロジェリーフィッシュ」など人気曲を続け、〈わたしのために わたしは生きるの〉と高らかに宣言する「わたしはわたしのためのわたしでありたい」を経て本編最後は、ドラマ『生きるとか死ぬとか父親とか』のエンディングテーマとして書き下ろされた「縁」。ここで再びTHE CHARM PARKがアコギを抱えて登場し、時々メロディをハモリながらスモーキーかつ湿度たっぷりの歌声を交互に披露し、オーディエンスの心を潤した。
鳴り止まないアンコールに応え、予定していなかったアンコール曲「mmm(ハミング)」を披露。「口を閉じて歌うことをハミングと言います。いつかこの歌がラララで歌える日がきますように。また会える日までどうか生きていて」そう挨拶しステージを後にしたヒグチ。「ピアノと歌」という限りなくシンプルな編成ながら、コロナ禍で知らずにこわばってしまっていた心を優しく解きほぐすような、素晴らしいステージだった。
■黒田隆憲
ライター、カメラマン、DJ。90年代後半にロックバンドCOKEBERRYでメジャー・デビュー。山下達郎の『サンデー・ソングブック』で紹介され話題に。ライターとしては、スタジオワークの経験を活かし、楽器や機材に精通した文章に定評がある。2013年には、世界で唯一の「マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン公認カメラマン」として世界各地で撮影をおこなった。主な共著に『シューゲイザー・ディスクガイド』『ビートルズの遺伝子ディスクガイド』、著著に『プライベート・スタジオ作曲術』『マイ・ブラッディ・ヴァレンタインこそはすべて』『メロディがひらめくとき』など。
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■セットリスト
1.東京にて
2.風と影
3.火々(未発表新曲)
4.悲しい歌がある理由(未発表新曲)
5.走馬灯
6.心ジェリーフィッシュ
7.わたしはわたしのためのわたしでありたい
8.縁 w/THE CHARM PARK session
en.mmm(未発表新曲)
■リリース情報
配信シングル「縁」
(テレビ東京系ドラマ24『生きるとか死ぬとか父親とか』エンディングテーマ)
2021年4月16日(金)配信
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