MARiA、初のソロワンマンで見せた意志の強さ 草野華余子、TAKUYAとの貴重なコラボも

 コラボコーナーを終え、ダンスパフォーマンスへ。会場の空気が一転したところで、流れ込むように終盤へ。

 「あー今日もまた」「光」とMARiAの新境地とも言える楽曲を立て続けに畳みかけ、ラストスパートへ向けてアクセルを踏む。さらに新曲「Heart Breaker」を披露。ダンス調の力強いこの一曲で、会場のテンションは最高潮に。興奮冷めやらぬうちにポップなナンバー「Brand new me」を繰り出す。終盤のこの選曲に、新しいステージへ飛び立とうという彼女からの強い意志を感じた。

清水信之

 最後の曲に移る前に「やっぱ私の生きる場所はここだなって。どんなに苦しいことも悲しいことも、必ず終わりがくる。新しい季節は必ずやってくる」と客席に向かって話すMARiA。本編ラストの「ハルガレ」を歌いきり、鳴り止まない拍手の中でステージを颯爽と後にした。

本間昭光

 アンコールに応え、再び舞台に戻ると、アルバムのサウンドプロデュースを務め、今回のライブのサポートも担当した本間昭光に話を振った。最初にレコーディングしたのが「憐哀感情」だったという。「あの曲でアルバムの全体像が見えてきた。(MARiAは)自分らしさを保ちつつ、楽曲に寄り添える類い稀な才能がある」と本間は言う。

 そして最後に「コンコース」を歌唱。柔らかいライティングの中で、静かに、けれども彼女らしく意志の強さも感じさせながら、ゆったりと歌い終え、客席から惜しみない拍手が送られた。公演の最後に彼女は、「この状況の中でいろんなことと向き合いました。いくつかのサヨナラも経験しました。自分の中で何が大事なのか気付かされた。これからもずっと歌を歌い続けたいと思います」とはっきりと宣言。ソロとしての新しいMARiAの姿と、諦めない力強い意志を感じた夜だった。

■荻原 梓
J-POPメインの音楽系フリーライター。クイックジャパン・リアルサウンド・ライブドアニュース・オトトイ・ケティックなどで記事を執筆。
Twitter(@az_ogi/https://twitter.com/az_ogi)

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