Stray Kidsが纏う“次世代K-POP代表グループ”としての風格 グループ構成などから紐解く、唯一無二の独自性とは?
また、彼らの実績と実力により、世界的DJであるアレッソとのコラボレーションも叶った。EDMを代表するアーティストの1人とも言えるアレッソ、そしてDJ CORSAKの手によって作り上げられた「Going Dumb」。こんな豪華な存在が初のコラボレーションの相手になるとは、Stray Kidsへの注目と彼らの勢いはまさにとどまることを知らず、何か新しい形になるのではないだろうか。
何より、このコラボレーションでわかったことは、彼らの楽曲に対しての順応性の高さだ。自分たちの普段の曲調と必ずしも一致せずとも、コラボ相手の曲を崩さずに、スキズ色を出すことができる。これを機にDJ CORSAKともタッグを組んだほか、今後、バンチャンと同い年である世界的DJ、アラン・ウォーカーなどとのコラボレーションも実現したら面白いと思う。違うジャンルであれ、今後の音楽シーンを担う若い世代の物理的な距離を超えた組み合わせが生み出す可能性の大きさは無限大だ。
“Stray Kidsは才能溢れるグループだ”と言いたいが、この言い方は時に残酷なように思う。才能、と一言で片付けてしまうのは申し訳ないほどに彼らが努力していることは、パフォーマンスを通してしっかりと伝わってくるからである。それは5月にオンエアされた『KINGDOM』で披露したBLACKPINK「DDU-DU DDU-DU」のカバーを見ても一目瞭然で、単なるアレンジやカバーではなく、マーベル映画『デッドプール』をモチーフとした演出がなされた同パフォーマンスからは彼らが世界のエンターテインメントを積極的に取り入れていることがわかる。ここ日本でも一時期YouTube急上昇ランク1位に輝いたこのパフォーマンス動画は、1700万回を超える再生回数を記録(6月3日現在)。さらに、『デッドプール』の公式SNSや、実際デッドプール役を演じた俳優のライアン・レイノルズ、『X-MEN』シリーズで知られるヒュー・ジャックマンらもこのパフォーマンスに反応するなど、彼らの努力によって積み重ねられてきた技術がハリウッドにも届いた、そんなエポックメイキングな出来事もここに記しておきたい。
才能といっても、それぞれ人が元から持っている性質のようなものもあれば、努力の積み重ねによって「才能」のように見える能力を身につけた場合もあるだろう。Stray Kids、これからのK-POPを担っていく彼らの努力とその活動にこれからも注目していきたい。
■フルヤトモコ
1999年生まれの大学生。韓国のカルチャーと洋楽、本、映画など。
東京藝術大学 音楽環境創造科在籍。
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