新譜連載「本日、フラゲ日!」

V6、堂本光一、UVERworld……6月2日リリースより新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は6月2日リリース作品より、V6『僕らは まだ / MAGIC CARPET RIDE』、lovely²『LOVELY☆BEST -Complete lovely² Songs-』、sumika『Shake & Shake / ナイトウォーカー』、UVERworld『NAMELY』、KOICHI DOMOTO(堂本光一)『PLAYFUL』の5作品をピックアップした。(編集部)

 V6の53枚目のシングルにして、解散発表後初のリリースとなった本作は『僕らは まだ / MAGIC CARPET RIDE』の両A面。セカイイチの岩崎慧が作詞作曲を手掛けた「僕らは まだ」は、シンプルなメロディに乗せ、大人になりきれずにもがく心情を切々と歌ったミディアムバラード。6人が1フレーズずつ歌い継いでいくスタイルに加え、アカペラも混えるなど、それぞれの歌声にフィーチャーした構成も聴きどころ。「MAGIC CARPET RIDE」は、前作「PINEAPPLE」に続き、土岐麻子による作詞楽曲。80年代R&Bやディスコテイストを散りばめながら、グルーヴィーなダンスナンバーに仕上げた。ラストイヤーも全力で駆け抜けようとするV6の意気込みが伝わる1枚。(渡部)

V6 / 僕らは まだ
UVERworld『NAMELY』(通常盤)

 3月に豊洲PITでワンマンライブを開催、シングル『HOURGLASS』をリリースするなど、今年に入ってから活動のスピードを上げているUVERworld。アニメ『七つの大罪 憤怒の審判』(テレビ東京系)のエンディングテーマとしても話題の『NAMELY』の表題曲は、このバンドの昨年以来のモードである、エレクトロ×バンドサウンドの融合をさらに推し進めた楽曲だ。透明な光を放つようなEDM系のトラックとライブ感に溢れたバンドの演奏がナチュラルに溶け合い、今までに経験したことがない解放感に結びつけている。エモーショナルの度合いを抑え、どこかリラックスした雰囲気のボーカル、そして、いつか終わりが来ることを予感しながら、刹那的な幸せを心地よく描き出したリリックもじんわりと心に響く。(森)

UVERworld『NAMELY』(Short Ver. -Lyric Video-)

 前作『Spiral』(2015年)以来、6年ぶりのKOICHI DOMOTO(堂本光一)ソロアルバム『PLAYFUL』。アルバムのビジュアル、ショートムービーの制作で光一自身もリスペクトするスクウェア・エニックスとのコラボが実現するなど、『PLAYFUL』というタイトル通り、遊び心とエンターテインメント性に満ちた作品に仕上がっている。国内外のクリエイターによる楽曲は、光一のダンススキルを活かせる煌びやかなエレクトロが中心。叙情性、官能性に溢れたボーカルを含め、ソロアーティストとしての個性が端的に打ち出されている。「Way To Dark」は、音楽的盟友とも言える堂島孝平が作詞、作曲を担当。憂いをたたえたメロディとダンサブルなサウンド、“光のない世界”をモチーフにした歌詞など、光一の特徴と魅力を存分に活かした楽曲だ。(森)

KOICHI DOMOTO V Short Movie from「PLAYFUL」

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