フィロソフィーのダンス、マルチアングル“推しカメラ”で4人の魅力を堪能 『Cup Ramen Night』が提供した刺激的な体験

 フィロソフィーのダンスが、メジャー2ndシングル『カップラーメン・プログラム』のリリースを記念した無観客によるワンマンライブ『Cup Ramen Night』を5月1日に配信した。

フィロソフィーのダンス

 本公演は、初の試みとして、各メンバーの“推しカメラ”を自由に選択して楽しめる“マルチアングルSwipeVideo対応チケット”も販売された。一般チケットで見られる通常のメインカメラ(これだけでも固定カメラ3台、前っつらの移動カメラとクレーンの最低5台は確認できた)に加えて、奥津マリリ、佐藤まりあ、日向ハル、十束おとはの各メンバー、一人だけを追っているカメラに切り替えることができ、さらに映像のズームも可能。スマホやタブレットだけでなく、パソコンでも、画面下のカメラのアイコンを押すと上部に5つのカメラアングルが現れ、スイッチャーさんのような気持ちで自分の好きなカメラアングルを選択することができ、パッドを2本指で斜めに上下すれば容易にズームすることもできた。フィロソフィーのダンスは、昨年11月に行った無観客配信ライブ『World Extension』でも演出に最新のAR(拡張現実)を取り入れていたが、今回もまた、これまでになかった、新しくて刺激的な体験を与えてくるライブとなっていた。

奥津マリリ

 ギター、ベース、ドラム、ピアノ、シンセサイザー、トランペット、トロンボーン、アルトサックスという8人編成のフルバンドを従えたライブは、昨年9月にリリースされたメジャーデビューシングル曲であり前山田健一によるディスコファンク「ドント・ストップ・ザ・ダンス」で華やかに幕を開けた。ハルが「イエーイ」と高らかに声をあげる最中に試しにアングルを切り替えてみると、おとはは、ぺこちゃんのようにイタズラっぽく舌を出し、まりあはチャーミングな笑顔を浮かべ、オールバックが似合うマリリはハンサムでセクシーな表情をしていた。〈私は私〉という歌詞を体現するのかのように4人それぞれが己の個性を全開でぶつけ合った楽曲を終えると、ハルは「ライブができる喜びと、みんなへの愛をもって、私たちができる今、最高のパフォーマンスをみんなに届けます」とあいさつ。ライブアンセム「アイドル・フィロソフィー」では、グループ名が記された巨大な看板をバックに右手を高々と掲げて歌い、画面越しのオーディエンスに「みんなー!」と呼びかけ、クラップと合唱を煽った。カメラに向かって、ナンバー1ポーズを示す「好感度あげたい!」でさらに熱気と心拍数を上げ、〈誘われたい〉〈騙されたい〉と迫るソウルポップ「バイタル・テンプテーション」では一人一人の歌声の異なる特徴が光っていた。

佐藤まりあ

 中盤では、ニューシングル『カップラーメン・プログラム』のカップリング曲でシティポップやAORのムードをまとった「テレフォニズム」を初披露。相手にハテナ付きで問いかけていることがわかる、まりあの跳ねた歌い方。おとはの心の声をこぼすかのようなスイートなウイスパーボイス。歌声に微妙なニュアンスや色をつけ、歌詞の世界観を表情込みで伝えてくれるマリリ。主メロの後ろで自由自在なフェイクを効かせるハル。そして、4人で送るテレパシーのようなフリ。鳴らない電話の前でじっと待っているラブストーリーを想起させてくれるパフォーマンスとなっていた。

 続く、「なんで?」はメインカメラでの視聴がおすすめ。スモークが焚かれたステージ上からフロアに向けて真っ白なライトが照らし出されており、まるで天空のステージで歌っているかのような幻想的な空間となっていた。深夜に食べるカップラーメンをモチーフにした「カップラーメン・プログラム」では、メンバー自身がスクリーンとなり、赤、青、緑に彩られたと思ったら、暗闇のようになるシーンもあり、歌とダンスだけでなく、照明でも、こんがらがってしまった感情をダイナミックに表現していた。