海外リスナーからも賞賛される新鋭シンガー RAKURA×Ra-U、二人三脚で歌にした“等身大の素顔”

 昨年11月にドラマ『片恋グルメ日記』のエンディング主題歌「Unforgiven」でデビューした、18歳のボーカリスト・RAKURA。Z世代のクリエイターを支援する、Being Group内の新レーベル<asistobe>の第1弾アーティストでもある彼女が、2021年1月に2枚目のデジタルシングル『We Fallin’』をリリースすると、海外のSpofityユーザーが反応し、YouTubeのコメント欄にも世界各国からの賞賛の声が寄せられた。

 かねてより「世界に向けて発信したい」という意思を示してきたRAKURAとデビュー曲から二人三脚で歩んできたサウンドプロデューサーのRa-Uの二人に、海外の反響の高さを皮切りに、4月15日にリリースされるミニアルバム『In me』の制作について詳しく話を聞いた。(永堀アツオ)

世界に届いてる実感は湧きました(RAKURA)

RAKURA×Ra-U

ーー海外からの反響が高いですね。

RAKURA :誰かが私の知らないところでSpotifyのプレイリストに入れてくださってるみたいで。日本語の入っている歌詞なのに、たくさん聴いてもらえているのは本当に嬉しいです。しかも、英語だけじゃなくて、ポルトガル語やアラビア語、中国語や韓国語のメッセージをたくさんいただくので、世界に届いてる実感は湧きました。

Ra-U:僕は、RAKURAの歌声を初めて聴いた時から、世界にある、今、当たり前にカッコいい音を当たり前にやろうと思っていました。それは、RAKURAならできるはずだっていうところから始まってるので、もちろん自信はあったんですけど、大丈夫かな? って言う気持ちもなくはなかったので(笑)、世界中の人が反応してくれたのを見て、ホッとしてる部分があります。インスタライブをすると「Merry me!」っていうコメントばかりになるのですごいなって感じてますね。

――(笑)海外から求婚されちゃってますね。その後の制作はどう考えてましたか。

Ra-U:どんどんシングルを出していこうかっていう話もあったんですけど、スタッフから『みんなにもっとRAKURAのプレイリストを作って欲しいから、ミニアルバムにしましょう』って言われて。スケジュール的には大変でしたが、思わず、二つ返事でやりましょう! って応えてしまいまして(笑)。当時はまだ福岡にいたRAKURAとコミュニケーションを取りながら、制作を始めて。

RAKURA:これまでの2曲は、すでにデモとしてあった曲を歌っていたんですけど、今回の『In me』は、制作から関わらせていただいて。5曲全部に、私の気持ち、私の言葉、私の経験したこと、私が伝えたいことが入っています。

――どのように制作を進めていきましたか?

Ra-U:RAKURAはこの春に上京したんですけど、当時はまだ福岡にいたので、ZOOMやLINEを使って、コミュニケーションをとっていきました。

RAKURA:距離はあったけど、たくさんの時間を使いましたね。最近あった出来事とか、私が感じることを話し合ったり、ノートに書き溜めたものを送ったりして。思い出話をしたり、感情を共有しながら、Ra-Uさんさんが言葉をピックアップしてくれたり、気持ちを膨らませてくれて、二人で作っていって。

Ra-U:何回か、深くエグりすぎて、泣かせてしまいました(笑)。ZOOM上であわあわしてましたけど、そのおかげで、家族や友達でも覗けないようなところをのぞいちゃった責任感も生まれまして。うちのチームの人間からは、そこまで密に話しあって欲しいという要求はなかったんですけど、そうじゃないと書けないなと思って。たとえば、ZOOMだとRAKURAの部屋が映るんですね。アーティストと話すときに、相手の部屋を見るという経験はないじゃないですか。小物とか、ポスターとか、この部屋にRAKURAのイメージが全部詰まってるんだなっていうところから着想を得たのが、1曲目の「Teenage Dream」なんです。僕らからすると、自分の実家の部屋ですよね。趣味も思い出も、やりたいこともできないことも、全部そこにあって、部屋の中で完結できるのが10代の夢かなって。

ーーサウンド的にはアメリカンポップになってます。

Ra-U:「Pop Rising」みたいなSpotifyのプレイリストもそうですけど、海外で当たり前に耳に入ってくるあの音感を日本語で、RAKURAの声で聴きたかったんです。MVも含めて、みんなが憧れた、90年代のアメリカンスクールを舞台にしたドラマのキラキラしたイメージですね。

RAKURA:だから、MVもアメリカンなハウススタジオを借りて、その中で好きなことや、普段ならやってはいけない悪戯とか、私がやりたいことを詰め込んだ映像になってます。私がイメージするティーンエイジャーの夢のような日常を表現しました。

ーー映像では前髪ぱっつんの黒髪ロングから金髪になってますよね。

RAKURA:主人公がアメリカンスクールガールのイメージだったから、ブロンドにしなきゃと思って(笑)。

Ra-U:僕としては、“Teenage Dream”というテーマで書くなら、リアルが混じってる今の時期が一番いいなと思って。大人ぶるときもあれば、めちゃくちゃ子供なときもあるし、ちょっと背伸びする時もある。いろんなものが混在していて、いい意味でとっ散らかってる、今の彼女にしか作れない曲になったと思います。

RAKURA:歌ってるときも、MV撮影も、全部めちゃくちゃ楽しかった。食べ物も美味しかったし、自然な笑顔を撮っていただいたんじゃないかなって思います。

Ra-U:MV撮影の感想は食べ物のことしか聞いてないな。

RAKURA:(笑)。海外のお菓子をたくさん食べましたし、でっかいハンバーガーやホットケーキも食べて。休憩時間のお弁当もちゃんと食べて、撮影終わりはお腹いっぱいになりながらイチゴを食べて、ニコニコしてました。本当に幸せでした(笑)。歌詞の中にリリー・ローズ・デップがミューズになっているシャネルのルージュ ココが入ってるんですけど、Ra-Uさんが高校卒業とデビュー祝いを兼ねて、プレゼントしてくれたんですよ。初めてのブランドコスメで本当に嬉しかったです。

Ra-U それ、インタビューで言うんだ! 照れますね。

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