きただにひろしVSニノミヤユイ、バレンタイントークから年齢差吹き飛ばすコラボまで 世代超えた配信ライブをレポート

 コロナ禍となってから、様々な配信ライブが行われているが、そんな中でも異色な企画が2月14日に行われた。その名も『きただにひろしVSニノミヤユイ~SEDAI GAME~』。なんと、ベテランのアニソンシンガーであるきただにひろしと、デビューして1年ながら陰キャのカリスマを目指すニノミヤユイのふたりが、コラボレーションするというのだ。どうなるのか予想不可能……画面の前からもざわざわする声が聞こえてきそうだ。

きただにひろし

 配信は、きただにひろしの紹介からスタート。彼が所属するJAM Projectの歴史が映し出される。注目度が低かった結成時から、ライブを重ねていき、日本武道館や海外まで熱狂させるようになっていった歩みは、日本のアニメが海外からも熱視線を浴びるようになっていった歩みとも重なる。続いて流れたのはニノミヤユイの、彼女の世代感やキャラクターが伝わってくる「痛人間讃歌」のMV。改めて見比べると、いろいろな角度から、ふたりの年齢差=33歳差が明らかになってくる。このSEDAI GAME、どうなるんだろう!?

 画面が切り替わり、飛び出したきただにひろしが「ウィーゴー!」を歌い出す。シンプルな白い空間なのに、あっという間にライブハウスさながらの熱気に満ちていく。まるでオーディエンスが見えているみたいな、手を伸ばしながらのパフォーマンス。これがベテランの力か! 続いてはニノミヤユイの「つらぬいて憂鬱」。マイワールドに入り込むように座り込み、歌い上げる。きただにとは全く違う世界観。それぞれの色が際立っていて面白い。

 その後は、MCの結が登場。ふたりを呼び込み、トークタイムがはじまる。なんとふたりは、3時間前に初対面したとのこと! しかも、なんときただに、ニノミヤのお父さんよりも年上!! だが、人見知り同士ということで、いいグルーブが流れているみたいだった。そして、配信日がバレンタインということで、ふたりが作ったお菓子が並べられて試食タイム。きただには、自身のイベントでも作っているちんすこう、ニノミヤは炊飯器で作ったという(!)チーズケーキ。料理上手というのも共通点か!? そこからは質問やクイズなどを交えつつ、トークが進んでいく。「テレビの音をラジカセでカセットテープに録音していた」(きただに)「サブスクで音楽を探す」(ニノミヤ)なんて、まさにSEDAI GAMEなギャップ!  さらにスマホがある/ない時代のトークも盛り上がり、和気あいあいとした雰囲気になっていった。

ニノミヤユイ

 終盤は、待望のライブパート。先攻のニノミヤユイが「愛とか感情」を歌い出す。さっきと同じ場所で、同じ衣装だが、歌い始めるとまるっきり雰囲気が変わる。情感たっぷりに、ギュギュッと詰まった歌詞を発していく、その堂々たる佇まいは、さっきまでニコニコと無邪気な笑顔を見せていた19歳とは思えない。続く「私だけの、革命。」は、彼女自身が作詞をしたメッセージソング。高らかに歌い上げるハイトーンボイスは、きただに世代の視聴者にも刺さったのではないだろうか。その後のMCの声の落ち着きが、逆に際立つ。本当に彼女は、歌やステージで自分を開放できる人なのだろう。ラストは昨年12月にリリースされた「痛人間讃歌」に、気持ちをすべて詰め込んで、袖へと捌けていった。

 後攻はきただにひろし。カメラ越しにオーディエンスを煽るようにコブシを突き上げながら、「Divine love」を歌い上げる。ニノミヤもだったが、彼の豹変ぶりもすさまじい。さっきまで親しみやすさ炸裂のトークをしていたのに、この凄まじい歌唱力! 続いては、本邦初公開という「無敵のDays of Lives」。きっと、オーディエンスがいたら、シンガロングが響き渡ることだろう……と思うと、ちょっと切なくなるが、この美声だけを堪能できる配信という機会も、思えば贅沢だ。そして、「みんなも歌ってください!」と呼びかけてからの「ウィーアー!」。きっと、みんな画面の前で歌ってピースを掲げていたはずだ。コメント欄には歓喜の声が飛び交う。呼び戻されたニノミヤも「熱気がすごい!」と感動していた。