諏訪部順一、森久保祥太郎、榎木淳弥……『新テニスの王子様 氷帝vs立海』で期待する声優たちの熱演

『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future』前篇 EDテーマ 氷帝エタニティと立海ヤング漢『ONE and ONLY』

 原作者の許斐剛が完全監修したオリジナルストーリーを描いた『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future』前篇が、2月13日よりU-NEXTにて独占配信される。1999年に『週刊少年ジャンプ』にて連載がスタートした『テニスの王子様』シリーズ。2001年からテレビアニメが放映され、今年でアニメ化20周年を迎えた。

 現在『ジャンプSQ.』にて連載中の『新テニスの王子様』では、U-17ワールドカップ編が描かれており、各学校からの選抜組と新たに登場した海外選手らとの戦いをメインにストーリーが展開しているが、今回の新作アニメは、これまで『テニスの王子様』で描かれることがなかった氷帝学園と立海大附属の試合が実現するという、まさにファンにとってはたまらない作品なのである。クレジットを読む限り、氷帝・立海大メンバーが総出演し、同シリーズの主人公である越前リョーマら青春学園(以下、青学)のメンバーがメインではない作品であることも注目すべきポイントだ。

『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future』前篇 PV full ver

 『テニスの王子様』が長く愛されてきた由縁として、一つに声優陣の人気をあげることができる。2001年当時から20年以上積み重ねてきた作品の人気、それを支えてきたのは間違いなく声優陣の活躍によるところも大きいはずだ。

 作品中、屈指の人気を誇るキャラクターである氷帝学園の跡部景吾、彼を演じているのが諏訪部順一だ。自信に満ちた振る舞いや言動は「俺様の美技に酔いな!」という名言でも伺え、その態度からはキザでナルシストな印象を強く受ける。いわゆる「俺様キャラ」の代表といえば、諏訪部演じる跡部を連想する人も多いだろう。

 だが、リョーマがいる青学のライバル校である氷帝、その部長である跡部には、華やかさと同じくらい、勝利に固執するがむしゃらさや泥臭い一面もしっかりと描かれている。そして諏訪部も、そんな跡部の本質を声で繊細に表現しているのだ。

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 アニメ開始当初、諏訪部はいまよりも若干高めのトーンの声色で跡部を演じていたようだが、『テニスの王子様 BEST GAMES!!』(2019年)に登場する跡部では、アニメ放映当時の声色よりも艶っぽさをより前面に押し出した質感で、キャラクターの円熟味を感じることができた。2021年になり、新たなストーリーの中での跡部の声は、おそらく20年の時を経た深みと共に届けられるだろう。

 『テニスの王子様』への出演が転機になったという視点で言えば、切原赤也役の森久保祥太郎も忘れてはならない。1996年に声優デビューし、さまざまな役をこなしてきた森久保にとって、『テニスの王子様』で切原赤也というキャラクターを演じたことは一つのターニングポイントになったのではないだろうか。

 青学のライバル校、立海大の切原を森久保はいまも変わらないそのハイトーンで、普段はやんちゃで生意気、だが試合となると狂気を感じさせる切原を見事に演じている。

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 特に青学・不二周助との試合は、シリーズ屈指の名試合の一つにも挙げられるほど。その人気からか、この試合は2019年に『テニスの王子様 BEST GAMES!!』にて新たにアニメ化もされた。

 切原役を務めながら、森久保は『メジャー』(NHK Eテレ)の茂野吾郎、ゲーム『薄桜鬼』の沖田総司など、現在まで多くの作品に出演し続けている。

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