櫻井翔、「理想の上司」ランキングで2位に 確かな知性とたゆまぬ努力で描く、新時代のリーダー像

 明治安田生命保険が新社会人となる学生を対象に行った「理想の上司」ランキングで、嵐の櫻井翔が2位に輝いた。ファンとしては昨年まで圏外だったのが意外に思えるほどだが、ニュースキャスターや音楽番組の司会などでの姿が高く評価されたそうだ。ここで改めて、彼が「理想の上司」たる所以はどこにあるのだろうかを考察してみたい。

 やはり一番に挙がるのは、冒頭でも触れたキャスター業や特番司会などによる頼もしさ、知性だろう。現在もレギュラーを務める『news zero』(日本テレビ系)に初めて起用されたのは、番組開始と同じ2006年から。当時は「異色のジャニーズキャスター」として色眼鏡で見られている空気もあったように思うが、慶應大卒の頭脳とそれに甘えず常に最新の情勢を学び続けるたゆまぬ努力とで、今や歴とした「月曜夜の顔」として認識されることとなった。

 選挙特番では若い世代にもわかりやすく政治の状況を解説し、スポーツ選手への取材の前には綿密なリサーチを怠らず、選手の経歴や近況など詳細なプロフィールを調べ尽くした上で挑んでいるという。「嵐の楽屋ではいつも新聞を読んでいる」が当たり前の風景になっているのだから、頭が上がらない。決してお飾りのキャスターではなく、アイドル業と並行しながらも、必要な情報収集、事前勉強を怠らないことが確かな知性につながっている。

櫻井翔

 また、そのキャスター経験を生かして、日テレ系列の『ベストアーティスト』や『THE MUSIC DAY』といった音楽特番の総合司会も長年務めている。長時間にわたる生放送かつ、自身も嵐として出演する離れ業だが、生放送ならではの細かなトラブルなどにも冷静に対処し、大きなミスなく進行する安定感は、頼り甲斐があり、信頼を強く感じさせられる。特にここ数年で、長年の司会経験を経て大局を任せられるリーダーシップが培われ、さらに「ついていきたい」と思わせる人間の格が表れたように思う。

 櫻井の「上司力」は、同じジャニーズ事務所の後輩から強く慕われているところからも感じられる。KAT-TUNの上田竜也を筆頭にした「アニキ会」が、TVでも多く語られるようになり、世間にも知られるところとなったが、櫻井はとにかく後輩を大事にし、苦境に立たされていたり、伸び悩んでいる後輩にいち早く気づき、声をかけ、悩みを聞いて相談に乗る、まさに「アニキ肌」な一面を持っている。直接的に個人と向き合うこともあれば、自らの背中を見せることで後輩を引き上げ、牽引している部分もある。アイドルの仕事をこなしながらも大学を卒業し「大卒アイドル」の道を作ったこと、曲にラップを多く取り入れ、自分でもリリックに挑戦するなど、前例がなくとも自分がやりたいと決めたことには果敢に挑戦し、道を切り開いていく背中は、まさに頼れる男の背中だ。

 その一方で、近年「嵐」の名前が大きくなりすぎ、後に続く後輩達が自分達と比較されたりすることを危惧したためか、コンサートでバックに付いているジャニーズJr.を紹介する際に「我々も元々はジャニーズJr.」と一言前置きを入れるようになった。自分も経験してきたからこそ、ジャニーズJr.の役割やその大変さを重んじて、鼓舞しているようにも聞こえるこの言葉。どれだけ上り詰めたとしても、決して初心を忘れないという信念と同時に、まだまだこれからが伸び時である若いJr.達に「期待しているぞ」とエールを送っているようにも感じられた。下の立場の人間から考えると、同じ目線を忘れず、今の自分を見て、評価して、期待をかけてくれる先輩には、やはりついていきたいと思わせられる。