乃木坂46 山下美月、久保史緒里、梅澤美波が牽引するグループの未来 三者三様の活躍が示す“3期生”の時代

 そんな山下を先頭にした久保と梅澤の3人は、太い線で繋がれたトライアングルのようだ。フロントは、22ndシングル『帰り道は遠回りしたくなる』以来2度目となる梅澤と、今作が初めての久保。梅澤は「空扉」で、久保は「毎日がBrand new day」にて、単独センターを務めている。それぞれに山下との関係性を振り返ると、梅澤は『映像研』の共演にて苦楽を共にし、久保は“くぼした”としての3期生曲「未来の答え」「不眠症」で山下とダブルセンターを経験してきた。さらに梅澤と久保は『乃木坂46 3・4期生ライブ』を成功させるために、それぞれがリーダーシップを取っていたメンバー。そこには先輩としての自覚と責任があった。双方向において、信頼を置ける関係性。山下をセンターに据えたフロント3人には隙がない。

 少し視野を広げてみれば、梅澤と久保の後ろには「逃げ水」でセンターを務めた大園と与田、3列目には「明日がある理由」でセンターを務める岩本蓮加、さらにアンダー曲「口ほどにもないKISS」で初のセンターを務める阪口珠美と、表題曲だけでなくシングル全体においても3期生が中心にいることが見えてくる。これまで幾度となく“3期生の時代”と言われてきたが、今こそが正真正銘、誰もが認める3期生の時代である。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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