『Nobody’s fault』インタビュー
櫻坂46 原田葵&松田里奈&守屋麗奈に聞く、新体制で見据えるグループの未来「ファンの人と一緒に素敵な色に染めていきたい」
そんな自分たちだからこそ、伝えられるものがある(原田)
ーー欅坂46から櫻坂46へと改名し、新2期生も2期生となり、いよいよ12月9日に1stシングル『Nobody's fault』をリリース。2期生の松田さんや守屋さんにとっては、本作が真の意味でのデビューシングルになります。
松田:そうですね、欅坂46のときはシングルでのデビューが叶わなかったので。そういうデビューという言葉に対して、特に2期生はそれぞれに思うこともあると感じますし、と同時に櫻坂46として新たな一歩を踏み出せるというのもうれしく思っています。
守屋:私もグループに入ってから、自分たちが1から作り上げる作品というのはこれが初めてだから、どうなっていくんだろうという不安もあるんですけど、いろんな方から愛されるようなグループにしたくて。ファンの方と一緒にグループカラーの白に色を付けながら、一緒に頑張っていきたいなと思います。
ーー原田さんにとっては、これが二度目のデビューになります。
原田:私自身、(2018年5月から2019年7月まで、学業で)休業していて、シングルの制作などを全然やっていなかったので、そういった意味では久しぶりだから新鮮なことも多くて。でも、以前とは違う雰囲気の中で新しいことに挑戦していると、改めて「ああ、また再出発できるんだ」と気が引き締まります。
ーーシングル表題曲の「Nobody's fault」は欅坂46としてのラストライブでサプライズ披露されましたが、皆さんはこの曲を初めて聴いたときにどう感じましたか?
原田:この曲自体はもちろん聴いてくださる皆さんに届けるものですけど、「自分たちに言われているのかな?」というメッセージを受け取った気もして。そんな自分たちだからこそ、伝えられるものがあるのかなと感じました。
ーー歌詞を読んで、グサッと刺さったり共感できる部分があったと。
松田:はい。特に2サビ前の〈やるか? やらないのか? それだけだ〉っていう歌詞が、本当にそうだなと思って。これから生きていく上で大きな選択をするときに、その言葉は自分に問いかける材料にもなっていくような気がします。
原田:この「Nobody's fault」って、「誰のせいでもない、誰の間違いでもない」という意味があって。やるのかやらないのか、何事も自分の気持ち次第で変えられるわけで、私も再出発するにあたってこの歌詞があるいうことは、やっぱり自分たちに向けて書かれたものなのかなと感じました。だからこそ、一歩踏み出す勇気をもらえる曲になってくれたらいいなと思います。
守屋:「~じゃねえよ」とか強くて胸に刺さる言葉が多くて、立ち止まっていちゃいけないと思わせてくれる、これからスタートしていく櫻坂46にすごくふさわしい曲だなと思いました。
原田:〈心の空気を入れ替えろ!〉とか〈もう一度 生まれ変わるなら〉とか、まさにこのタイミングならではだよね。しかも曲調もすごくカッコいいし、最高の1stシングルにしたいなと思います。
試行錯誤しながらセンターを全うしてくれている(松田)
ーー「Nobody's fault」はMV公開後も大きな反響を呼びました。このMVには松田さんが参加していますが、撮影は新潟県の佐渡島で行われたそうですね。
松田:はい。私にとっては世に出るMVとしては初めての撮影だったので、いろいろわからなくて不安なことも多くて。でも、どんな場面においてもがむしゃらに頑張りました。佐渡島はすごく綺麗な場所でしたし、撮影している途中から「これは絶対にすごくいいものが完成するはずだ!」とワクワクしていましたね。
ーーMVの中には、過去の欅坂46のMVを彷彿とさせるシーンがいくつも散りばめられていますが、現場ではそこに気づいていましたか?
松田:「ここは欅坂46の頃の~」という説明は特になく、ファンの方がそう言ってくださっているのを知ってから見る人によって見方が違うMVになっていてありがたく思いました。でも、意識せずにやれたことで、櫻坂46らしさが出せているんじゃないかと思います。
ーーセンターの森田ひかるさんは、皆さんから観てどう映りますか? 以前と比べて変わりました?
松田:絶対に不安だろうなと思うんですけど、接し方含めて今までと変化がなくて。ずっと一緒にいたからこそ、私的には普段の様子に大きな変化がなかったことが逆に心配なんですけど、ひかるなりにいろいろ考えて、たぶん悩んだりもしているとは思うので、彼女なりに試行錯誤しながらセンターというものを全うしてくれたんだとと思います。だからこそ、私もひかるの支えになりたいですし、そうすることでグループの力になれるんじゃないかと思っています。
原田:それこそ去年の年末に、音楽番組でひかるちゃんが欅坂46の「黒い羊」のセンターを務めたんですけど、そのときは1曲だけの披露でもいろんな不安があっただろうし。オリジナルのセンターとどうしても比較されちゃうから、プレッシャーも大きかったはずだと思います。あれから1年経ちましたけど、今はすごく堂々としていて、以前よりも自信もついたからか、不安な様子はまったくなくて。そういう意味では変わったのかな。
初のMV撮影は「反省点しかありません(苦笑)」(守屋)
ーー今回のシングルでは森田さんのほか、藤吉夏鈴さん、山﨑天さんがそれぞれセンターを務める、3つのフォーメーションが用意されています。藤吉さんがセンターに立つ「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」には原田さんが参加していますが、この曲は最初に聴いたときどう感じましたか?
原田:正直、びっくりしました。だって、ここまで恋愛について歌った曲、欅坂46の頃はあまりなかったじゃないですか。〈幸せは敵作らない〉とか、恋をしてウキウキしちゃってる主人公が、すごく新鮮に感じられました。MVはその歌詞を忠実に再現した作品というわけではないけど、夏鈴ちゃんらしい表情だったり振る舞いが表現されていて、また新たな一面が出せているんじゃないかなと思います。
ーー本当に綺麗な映像ですよね。
原田:すごい量の桜の花びらを上から降らせる中で踊ったんですけど、撮影の合間に映像を見せてもらったら、まるでCGを使ったんじゃないかってぐらい綺麗で。そういったところに制作に携わってくださっている方たちの熱い思いや愛が感じられて、もっともっと頑張って、より良い作品にしたいなって気持ちがさらに高まりました。だから、あんな素敵な作品ができたのかなって思います。
ーーそして守屋さんは、山﨑さんがセンターを務める「Buddies」に参加。爽やかさと壮大さを併せ持つ、ダイナミックな1曲です。
守屋:「Buddies」は不安なことやつらいことがあっても、「仲間がいるんだよ、ひとりじゃないんだよ」っていう気持ちが込められていて、聴くと元気や勇気がもらえる曲になってほしいと思っていて。今は新型コロナウイルスで世界中が大変な状況で、東京に行きたいけど行けない、そういう方に向けてMVでは壮大な東京の景色を、ドローンを使って表現しています。
ーー守屋さんはこれが初めてのMV撮影でしたよね。
守屋:反省点しかありません(苦笑)。大沼晶保とペアで踊るリップシーンがあったんですけど、そこで「自由に踊っていいよ」と言われたら「自由ってなんだ?」とパニックになってしまって。何もわからないままスタートして、試行錯誤して踊っていたんですけど、リップシーンなのに歌うことすらも忘れて、すごく悔しい思いをしました。でも、いろんなことを学んだし、次こそは反省を活かして、ちゃんと成長した姿をお見せしたいと思います。
ーーセンターの山﨑さんはどうでしたか?
守屋:最年少とは思えないほど背中が頼もしいのに笑顔は可愛いくて、天ちゃんのみんなを引きつけるような力が、仲間を題材にしたこの曲にすごく合っていると思いました。