E-girls、ファンへの感謝込めた一夜限りの配信ライブ&トークショー ともに成長してきた仲間と語り合う“今だからこその想い”

 E-girlsが11月28日に『E-girls Special LIVE & TALK Show』を開催した。日本テレビのスタジオから生配信された今回のライブは、E-girlsメンバー11人が楽曲をセレクト。また、2020年いっぱいで解散を発表した彼女たちによる「今だから言える」トークも飛び出した。

 E-girls完結までラスト1カ月。ファンとメンバーが共に青春を駆け抜けた9年という月日に思いを馳せつつ、完全燃焼を目指す彼女たちが愛を込めて届けてくれたライブ&トークショーの模様をレポートしたい。

オープニングからE-girlsらしさ全開!

 配信開始時刻になると、「E-girlsが前に進むために伝えたいこと、それはファンへの“ありがとう“」というナレーションが聞こえてきた。このライブ&トークショーで見せたかったのは、応援してきてくれたファンへの感謝の気持ちだった。2020年、多くのライブが中止になり、誰もが予想のできない世界になった。今できる限りの形で、ファンを喜ばせたい。そんな彼女たちの想いが、いつもにも増したダンスのキレに表れているようだった。

 ブロックごとのテーマから楽曲までメンバーが考え抜いたセットリストで、1曲目に選ばれたのは「EG-ENERGY」。「E-girls! ready set」と声を上げる場面は、ファン胸アツのシーン。過去の公演でも1曲目に披露され、自らを鼓舞するような強い歌詞に感極まった須田アンナが号泣してしまった思い出の曲でもある。〈今はその時 集中してみ!〉など、まさに今夜の11人を象徴するような歌詞が続き、キュートなだけじゃない強い大人の女性に成長した彼女たちの姿が凛としていて美しい。

 続く2曲目は「やりたい曲がたくさん出たのでメドレーにした」と武部柚那が話すように、E-girlsの楽曲の中でも選りすぐりのダンスナンバー「Dance Dance Dance」「Let’s Feel High feat. MIGHTY CROWN & PKCZ®」「Go! Go! Let’s Go!」「Show Time」「DANCE WITH ME NOW!」がこの日のためにアレンジされたメドレーで続けて披露される。確かな技術が光るムーンウォークに、人数を活かしたフォーメーションチェンジ。見事なシンクロダンスは、髪の先までダンスしているかのようだ。

 須田の本能的で大胆なダンス、佐藤晴美&楓が長い手足をフルに活用したダイナミックで伸びやかな動き、YURINO&SAYAKAの個性あふれる動き、坂東希の職人気質な所作、山口乃々華がまとう柔らかで華やかな空気感、そして楽曲ごとに表情からガラリと雰囲気を変えていく石井杏奈……パフォーマー一人ひとりの持つ豊かな表現力が存分に発揮され、思わず「各曲フルバージョンで見せてほしい」というワガママな感情を抱かずにはいられなかった。

メンバーも知らなかった秘密を初告白

 パワフルなダンスナンバーのあとは、メンバーの「今だから話せる」トークコーナーへ。「この場を借りてごめんなさい」と題して、それぞれが懺悔もかねて日頃言えなかったことを伝えていく。SAYAKAが日頃から立ち位置について厳しくチェックして、クオリティを高めてきたこと。YURINOは「量より質」を合言葉にメリハリを大事にリハーサルに臨んでいたこと。山口は寮の共有スペースに自分の冷蔵庫を置いてしまうマイペースさがあり、武部は先輩メンバーにも遠慮なく意見を発信する気概の持ち主であることも……。

 そんななか、坂東が『E.G. SMILE』ツアー中に、足の骨にヒビが入っていたことを初めて明かす。舞台ではないところでの転倒だったため、心配をかけまいとこっそりスタッフと病院へ行き、メンバーさえも気づかないほど完璧なパフォーマンスを披露していたというのだから、そのプロ意識の高さに頭が上がらない。

 さらに、石井が鷲尾にプレゼントで渡したのがリアルな魚のスリッパ(しかもサイズが27cm!)という独特なセンスが明かされたり、鷲尾が無意識に猫のように「にゃー」と言っていた口癖が佐藤に移っている疑惑など、E-girlsとして共に過ごしてきた月日の中で、たくさんのエピソードが生まれてきたことを実感する。

 事前に収録されたこの番組に向けた「決起会」のVTRでは、さらに率直なトークを展開。「一番楽しかった思い出」として「Love ☆ Queen」のMV撮影でラスベガスに行ったときの話で盛り上がる。そして「一番つらかった思い出」として、多くのメンバーがテレビ番組による富士登山を挙げたが、石井が「『Follow Me』の選抜合宿」、山口が「解散について話し合った大阪の会議」と語っていたのが印象的だった。

 「つらすぎて強くなれた」とは武部の言葉だ。いくつものつらい場面を乗り越えてきた11人とファンなら、この解散もまた強くなれるチャンスだ……そう言ってくれたようにも聞こえた。「年1回は集まりたいね」「誰が最初に結婚するかな」「メンバーの結婚式には行きたい」と話し合う11人を見ていると、まるで卒業式前のような気分だ。この岐路が彼女たちの輝かしい未来に繋がっていると願わずにはいられない。

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