草なぎ剛とユースケ・サンタマリアが見せた、音楽に対する無邪気な姿 斉藤和義をも本気にさせた『なぎスケ!』新シーズンを見て
国民的スター SMAPとしてJ-POPの歴史を築いてきた草なぎはもちろんのこと、ユースケ・サンタマリアもラテンロックバンド「BINGO BONGO」のボーカリストとして、アーティストでありながらMCパフォーマンスでも人気を博す新境地を開拓した。
俳優業にバラエティにと活躍の場を広げていっても、彼らの根底にはミュージシャンとしての熱が消えることはない。草なぎがギターをコツコツと続けているのもそう。『なぎスケ!』シーズン1で岡田結実をゲストに迎えた『リモートクイズ』企画で明るみになった、ユースケ・サンタマリアのインディーズバンドに関する知識の広さもそう。
その情熱を支えているのは商業的な成功ではなく、シンプルに音楽が「好き」という純粋な気持ちに違いない。2人がオープニングソングを即興で作れることができるのも、そうした素養があるからこそ。次々に飛び出すアイデア、それを音で表現していくテンポの良さは、一見遊んでいるようにしか見えない。でも、そうして音を楽しむことこそ、音楽なのだと気づかされる。
音楽に対する2人のスタンスに触れたことで、斉藤の本気にも火がついたのだろう。売れるものを作るとか、話題になるものを仕掛けるとか、そうした商業的な狙いばかりが先行してしまう時代に、「面白くなってきた」「それいいよ」とシンプルに楽しむ大人たちの姿はもはや貴重だ。
「『なぎスケ!』バンド作ろうか」、斉藤との共演に味をしめた2人は、そう声を弾ませる。「じゃあこうしよう、剛、俺、マギー、藤木直人くん、あと斉藤さん」と豪華なバンドメンバーを妄想するユースケ・サンタマリアに、草なぎは自分のギターが「必要ないね!」と本末転倒なことを言い出す“ゆるさ”に、やはり『なぎスケ!』だと頬が緩む。
シーズン2は「『ぷっ』すま」時代に出演したメンバーにも積極的に声が掛かりそうな予感もする。ゲーム実況、クイズ、バーベキュー、釣り、絵心対決、宝探しや脱出ゲーム、美容部、ユースケ・サンタマリアの新車公開……彼らが興味のある順番に好きなことをしてもらいたいと思いつつ、仕上がったシーズン2のオープニングソングを聴くと、彼らの音で遊ぶ姿ももっと見てみたいとワクワクしてしまう。