JUNNA、20歳を迎えた日に行われたメモリアルな生配信ライブ 集大成と新たな挑戦を歌に込めた特別な一夜

JUNNA、20歳を迎えた日に行われたメモリアルな生配信ライブ 集大成と新たな挑戦を歌に込めた特別な一夜

 2016年、TVアニメ『マクロスΔ』に登場する音楽ユニット・ワルキューレの美雲・ギンヌメールの歌唱担当として15歳で本格デビューし、2017年のソロ活動開始以降、若手随一の実力派シンガーとして数々のアニメ主題歌を担当してきたJUNNA。彼女が20歳のバースデーを迎えた11月2日、自身初となる無観客生配信ライブ『JUNNA ROCK YOU STREAMING LIVE 2020 〜MOVE ON〜』を開催した。

 まだ中学生だったデビュー当初から、年齢にそぐわぬ深みと力強さを感じさせる歌声で注目を集めてきた一方で、今どきの若者らしい感性と等身大の魅力も持ち合わせており、2018年にリリースした1stアルバム『17才が美しいなんて、誰が言った。』では、17歳当時の自身の気持ちや志向を作品に反映。同作を引っ提げての全国ツアーを『JUNNA ROCK YOU TOUR 2018-2019 〜18才の叫び〜』と題し、新型コロナウイルスの影響で中止になってしまった2020年のツアーのタイトルも『JUNNA ROCK YOU TOUR 2020 〜19才の誓い〜』となっていたことからわかるように、JUNNAにとってのライブとは、自身がシンガーとして、アーティストとして、一人の人間として、年齢とともに成長していく姿をお披露目する場でもある。20歳最初のステージとなった今回の配信ライブは、まさしく“大人”に成長した彼女の表現者としての凄みを見せつける公演になった。

 この日の配信は19時20分という、やや中途半端な時間からスタート。19歳から20歳になる彼女の年齢との語呂合わせかと思いきや、JUNNAが実際に生まれた時間が19時20分だったことから、日付だけでなく時間の上でも20歳になったその瞬間からライブを始める、という趣向で決まったものらしい。定刻になると、まずはオープニング映像が流れ始め、JUNNAの子供時代から現在に至るまでの写真が次々と画面に映し出されていく。まだマイクを握る前の幼少期から、歌手を目指してステージに立つようになったデビュー前の貴重な写真まで、これまでの彼女の成長の過程を映像で体験することによって、20歳のバースデーライブという本公演の特別感がさらに強調される。

 そのオープニング映像と重なるようにして、ライブは降谷建志(Dragon Ash)がプロデュースしたエモーショナルなミディアムロックチューン「イルイミ」からスタート。いつもは威勢のいいナンバーをセットリストの頭に持ってくることの多い彼女だが、立ち上がりからゆったりとしたテンポの曲で雰囲気を作り上げていくのは、意外にして新鮮。これもまた成長の証だろうし、自宅でくつろぎながら楽しむことが想定される、無観客の配信ライブならではの配慮であったのかもしれない。歌声に神秘性と哀切感が増した次曲「Here」を含め、冒頭から彼女のボーカリストとしての現在地をしっかりと印象付ける2曲が披露された(彼女自身、その後のMCで「自分の居場所を示せる曲」と語っていた)。

 そこから一転、腕を振り上げてクラップを煽りながら、元気いっぱいにパンチの効いた歌声を聴かせた「情熱モラトリアム」、横揺れのリズムに乗って艶めかしいグルーヴを生み出した「赤い果実」と、身体を揺らして盛り上がれる2曲を連発。坂本龍一や槇原敬之のサポートメンバーとしても知られるマルチプレイヤーの毛利泰士(Drum/Manipulation/Percussion)、wacciの因幡始(Keyboard)、森山直太朗ほか多数のアーティストの楽曲を手がける中村タイチ(Guitar/Bass)の敏腕ミュージシャン3人によるバッキングも素晴らしい。

 その後のMCでは、この日のために過去のライブのステージ衣装をリメイクして作り上げた新衣装をアピール。黄色と黒のツートーンのスカートは『JUNNA ROCK YOU TOUR 2018-2019 〜18才の叫び〜』で着用していたものを流用し、そこに『JUNNA ROCK YOU TOUR 2018 〜I’m Here〜』で着たスカートのふわふわの生地を、JUNNAが自ら縫い付けたという。さらにピアスも自作したとのことで、衣装を含めたステージのセルフプロデュースにおいても、彼女の進化が感じられる。

 続く「わたしだけの地図 〜Shooting Star〜」は、JUNNAのデビューミニアルバム『Vai! Ya! Vai!』(2017年)に収録されていた英詞ナンバーの日本語訳バージョン。多保孝一が作曲した、70年代アメリカンロックの香りがする人気曲で、日本語版をライブでフル歌唱するのは初とのこと。アコギ、エレピ、パーカッションによるアコースティックなアレンジと、優しくも生命力に満ちた歌声が、心地良いフィーリングを生み出していた。

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