荻原 梓のチャート一刀両断!

Snow Man、2位以下を大きく突き放して首位に “KISS”のモチーフ&バラエティ豊かな楽曲で示す、国内外での存在感

参考:2020年10月19日付週間アルバムランキング(2020年10月5日~2020年10月11日)

 最新のオリコンチャートによれば、Snow Manの『KISSIN' MY LIPS / Stories』が917,842枚を売り上げて1位を記録。続いて水樹奈々の『FIRE SCREAM / No Rain,No Rainbow』が21,627枚で2位、Hey! Say! JUMPの『Your Song』が8,175枚で3位という結果になった。首位のSnow Manが2位以下を大きく突き放し、ミリオン級のセールスで独走する週となった。

 『KISSIN' MY LIPS / Stories』は、今年デビューしたSnow Manの両A面2ndシングル。2作ある表題曲のうち、「KISSIN' MY LIPS」はパルファン・クリスチャン・ディオール『Dior Addict』Web Movieソングとして起用されており、ラップも取り入れたリリックに、アコースティックギターの音色が印象的に用いられた現代的なダンスナンバーだ。歌詞はすべて英語詞。近年、世界進出への動きが見られるジャニーズなだけに、こうした動向も見逃せない。

Snow Man「KISSIN’ MY LIPS」MV(YouTube ver.)

 一転して「Stories」は日本語詞がメインの1曲。テレビアニメ『ブラッククローバー』(テレビ東京系)のオープニングテーマとなっており、〈擦り切れるほど今叫ぶよ/未来は自分で切り拓くんだって〉と歌い上げるストレートな力強いロックナンバーである。前曲の官能的な雰囲気に対して、こちらはメタル寄りの重厚感あるサウンドが魅力。デビューしたばかりの彼らの若さ溢れる力を感じさせる。

Snow Man「Stories」MV(YouTube ver.)

 このように今作の両A面の2曲は、海外にも訴求力のある英語詞の作品と、国内向けのアニメ主題歌とで明確に色分けされている。国内外どちらにも存在感を示したい意思の表れだろう。

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