FANTASTICSメンバー分析【入門編】Vol.3:八木勇征

FANTASTICS 八木勇征、貪欲に学んで進化するボーカリストとしての姿勢 ストイックでありながら愛されキャラな一面も

 EXILEのパフォーマーである世界と佐藤大樹、EXPGから選出された澤本夏輝、瀬口黎弥、中尾翔太、堀夏喜、木村慧人。「VOCAL BATTLE AUDITION 5」の合格者であるボーカル八木勇征と中島颯太を加えた9人組のダンス&ボーカルグループ、FANTASTICS from EXILE TRIBE(以下、FANTASTICS)。爽やかなビジュアルや楽曲、スタイリッシュなダンス、演劇パートを取り入れた独創的なライブスタイルなどが魅力の彼らが、9月23日に6thシングル『Winding Road ~未来へ~』をリリースする。そこで本連載では、FANTASTICSのメンバーに1人ずつフィーチャー。第3回となる今回は、ボーカル八木勇征について紹介していく。

八木勇征

 八木勇征は、1997年5月6日生まれで東京都出身。小学生の頃からサッカー一筋だった彼が秘かに“アーティスト”に憧れ始めたのは、中学生の時。「中学の時にギターで全国2位になった友人がいて、彼が弾いて僕が歌ったり遊び程度にやっていました」(引用:スポーツ報知)「人前で歌を披露する機会が増え、そのときに『感動したよ』とか『上手かったよ』とか言ってもらえたことがきっかけでアーティストになりたいなと思うようになりました」(引用:モデルプレス)と語っている。しかしその一方で、小学校から始めたサッカーの実力が認められ、高校・大学にはサッカー推薦で入学。歌への興味はありながらも、レッスンを受けることはなかったという。そして、「高校時代から故障がけっこう多くて、大学1年の終わりぐらいに練習中に足の靱帯を痛めて長期離脱になった」(引用:スポーツ報知)ことを機にサッカーから離れると、2016年には『ミスター&ミス・ベストボディ・スーパーモデル2016日本大会』に出場し、準グランプリを獲得。同大会で1位だったジムの経営者に声をかけられたことから、パーソナルジムでトレーナーとしても働き始める。当時は大学に通いながら、パーソナルトレーナーとアサード(ブラジル料理店でシュラスコを切る係)のアルバイトを掛け持ちし、自慢の肉体をさらに磨き上げていたようだ(参照:タウンワークマガジン)。

 そんな中、八木を歌へ導くようにタイミングよく開催されたのが『VOCAL BATTLE AUDITION 5』だった。初めは力試しのような気持ちで応募したというが、「一次審査、二次審査って受けるうちにFANTASTICSのボーカルになりたい、FANTASTICSとして夢を追いかけたいと思うようになりました」(引用:モデルプレス)とのこと。子どもの頃から本格的に歌やダンスを学んできた人が多いEXILE TRIBEにおいて、歌・ダンス共にほぼ未経験の状態でオーディションに挑み、アーティストになる夢を掴んだ彼は、まさに“シンデレラボーイ”と言えるだろう。

 そのため、メジャーデビュー時のインタビューで八木は、オーディションの課題曲でもあったデビュー曲「OVER DRIVE」を“言葉のはめ方や声でグルーヴを出すことが難しい曲”と表現し、「(オーディションの段階では)そもそもグルーヴがどういうものかもよくわかっていなかったんです」(引用:『OUT of MUSIC vol.67』)と語っていた。だが、同い年で仲の良い堀が「勇征はなにごとにも食らいつくイメージがあります。(中略)とてもストイックだと思います」(引用:女性自身)と言う通り、ずっと抑えていた歌への想いを爆発させるように、貪欲に学び取ろうとする彼の進化のスピードは凄まじいものがあった。「OVER DRIVE」では“FANTASTICSの未来”を切り開こうとする強い覚悟を滲ませながらも、まだフレッシュな印象が強かったが、リリースを重ねるごとにより深みのある歌声に。楽曲の歌い出しを担当することが多く、その第一声で場の空気をガラリと変えるパワーを持つことも、八木のボーカリストとしての魅力だろう。パフォーマンス集団として始動したFANTASTICSに肉体派ボーカルが加わったというと、ダンスチューンでパワフルに煽り上げる姿を想像するかもしれないが、今はそれに加えて、ラブバラード「Dear Destiny」のサビに代表する“絶妙なかすれ”が艶っぽいファルセットも彼の武器となっている。ちなみに、もともとファルセットは不得意で、先輩であるGENERATIONSの数原龍友から歌い方を教わったそう(参照:スポーツ報知)。サッカー部で学んだ先輩との付き合い方は、EXILE TRIBEにおいても活かされているようだ。