『YURiKAのアニソン最前線』第2回
『YURiKAのアニソン最前線』第2回 『彼女、お借りします』ヒャダイン楽曲の魅力や“新時代”感じた今期アニソンを語る
VTuber=YuNiが歌う『宇崎ちゃん』EDは新時代
ーーまた『宇崎ちゃんは遊びたい!』も、キャンパスもので。『彼借り』とはテイストが違い、日常系のギャグものという感じです。
YURiKA:アニメの内容自体はテンポ感がすごく良くて、ちょっと引き気味の主人公に対して、宇崎ちゃんがパワフルにガツガツ行く感じで、アッという間に見終わってしまう感覚です。
ーー宇崎ちゃんが「ウザかわ」なんですよね。
YURiKA:でも、あそこまで突き抜けてハイテンションだと、ウザさを通り越して、すがすがしくて気持ち良くないですか? だから私は、あまりウザいとは感じてなくて、むしろ元気をもらえました。先輩のバイト先のマスターと同じ気持ちで、この二人をずっと見ていたいな~って。これは原作を未読なので、今後二人の関係性がどうなっていくのか、楽しみにしながら見守りたいと思います。
ーーオープニングテーマ「なだめスかし Negotiation」は、歌い手やボカロPなどで出てきたアーティストの鹿乃さんと、声優・大空直美さんが演じる宇崎ちゃんによるデュエットという、少し変わった作りです。
YURiKA:キャラクターとアーティストが歌っているアニソンは、今まで聴いたことがなかったから、「これは新しいな!」と思いました。さらにエンディングテーマ「ココロノック」を歌っているYuNiさんはVTuberで、新時代だなと思いました。それにオープニングとエンディングの映像の中に、歌詞が字幕で出るという昔ながらの部分もあって。
ーー確かに最近は、歌詞が出るのはなかったですね。
YURiKA:私が子どものころに見ていたアニメはほとんどそうで、それが当たり前だと思っていたんですけど、振り返ってみれば、深夜アニメで歌詞が出ることって、最近は無かったな~と思って。そういう、懐かしいアニメの良さも感じましたね。
ーー「なだめスかし Negotiation」は、キャラソンのようなワチャワチャした曲で。
YURiKA:キャラクターとアーティストの鹿乃さんが歌っていらっしゃるので、まったくのキャラソンというわけではないですけど、曲としては、キャラソンっぽい要素がたくさんありますよね。合いの手が入ったり、ライブでやったら一緒に歌ったりかけ声がかかりそうなパートもあって。キャラソン感もありつつ、アーティストさんが一緒に歌っていることもあってか、そこまでアニソンすぎないと言うか。良いバランスが取れているのかなと思います。まだまだおうちにいる時間が長いと思うので、そんな中で聴くとすごく楽しくて、元気をもらえる曲じゃないかって思いました。
ーーこういうスタイルのアニソンも歌ってみたいですか?
YURiKA:キャラクターと一緒に歌うのは、アニソンシンガーとしてはやっぱり夢のひとつですけど、そういうことはできないだろうと思ってたんです。でも今回の「なだめすかし」を聴いて、「アリなんだ!」って、やってみたくなりました。もし私が誰かキャラと歌えるなら、『リトルウィッチアカデミア』のアッコと歌いたいですね。アッコが好きだし、たまに私と通じるところがあるなんて言われることもあるし。でも、アッコと私が一緒に歌ったら、きっとうるさそうだなって想像もつくんですけどね(笑)。
ーーエンディングテーマ「ココロノック」は、VTuberのYuNiさんが歌うバラードで。
YURiKA:本編のワチャワチャ感とか騒がしい感じに引っ張られない、王道のエンディングテーマと言うか、心を落ち着かせる感じで、それがすごく良いバランスだなと思いました。このエンディングテーマからは、宇崎ちゃんの心の内が覗ける感じと言うか、表面的な楽しさの奥にある、ちょっとした切ない部分を感じますね。
ーーこういうVTuberの世界については、どう思っていますか?
YURiKA:昨年10月に出演させていただいたイベントで、燦鳥ノムちゃんというサントリーの公式VTuberの女の子と共演させていただいて、トークパートでおしゃべりをしたんですけど、なんの違和感もなかったです。あとYouTubeのイベントで、ミライアカリちゃんを見た時は、画面の中でしゃべって、歌ったり踊ったり、生身じゃないけど生身に思えるすごさと技術があって。現実とバーチャルの境目がなんなのか、一瞬分からなくなりそうになりました(笑)。それとバーチャルという部分では、22/7のメンバーの高辻麗ちゃんと海乃るりちゃんを推してます!
ーーナナニジとは、どういうきっかけで知り合ったんですか?
YURiKA:帯のラジオ番組で、私は水曜日、ナナニジさんは月曜日担当だったという共通点があって、そこから仲良くなりました。プライベートでご飯に行ったり、おいしいタピオカ屋さんを教えてもらったり、定期公演を見に行ったこともあります。彼女たちもモーションキャプチャーで、自分たちのキャラクターを動かしてMVを撮ったり、キャラクターとは別に本人たち自身もアイドルとしてライブなどをやっていて。自分たちのアニメやゲームの主題歌も歌って、本当にすごいなって思います。今や、アニソンを歌うにもいろんな入り口があるんだなって。私の時は、断固アニソンシンガーみたいな人に憧れてアニソンシンガーという役割りを目指したわけですけど、今は入り口が多いぶんいろいろな人たちが出てきて、アニソンの幅もどんどん広がっていると感じますね。
ーーYURiKAさんも公式YouTubeチャンネルをやっていますよね。
YURiKA:私は、ゲーム実況やASMRなど、いわゆるYouTuberさんがやっているようなことはまったくやっていないので(笑)。私がYouTubeを始めたきっかけは、2年間やっていたラジオ番組が3月に終わって、その代わりに自分でラジオを作ろうと思ったことなんです。素人時代にハガキ職人をやっていたほどラジオが好きで、ラジオとの関わりがなくなるのは悲しくて、じゃあ自分で作ろうと。それで自分で台本を書いて「YURiKAのラジオつくってみました。」を作ったんですけど、その配信場所としてちょうど良かったのがYouTubeだったという流れです。
ーーその動画を見て、YURiKAさんのファンになった人も増えたのでは?
YURiKA:そうですね。ラジオコーナー以外にも、ライブ映像やMV、アニソンカバーなどもアップしていて、歌の動画は、特に海外の方の反響が大きいです。私がエンディングテーマを担当させていただいた『BEASTARS』は、それ自体が海外でもすごく人気が高い作品なので、動画をあげたら海外の方からたくさんコメントをいただきました。『リトルウィッチアカデミア』の時は、コメント欄がほぼ英語で埋め尽くされたほどです。ネットは未知の領域でしたけど、YouTubeを始めてネットで活動することの良い面をたくさん知れていますね。世界とこうやって繋がれるんだなって。
アニメに合うならフレディ・マーキュリーも使っちゃう心意気
ーーそう言えば『彼借り』も『宇崎ちゃん』も大学生の話ですが、YURiKAさんも短大卒とのことで。YURiKAさんは、どんなキャンパスライフを送っていたんですか?
YURiKA:男女共学でしたけど、保育の学校だったので、男の子は各クラスに1~2人しかいなくて。私の短大ライフは壮絶でした。
ーー壮絶な男子の取り合い(笑)?
YURiKA:そうじゃなくて(笑)。幼稚園の先生と保育士の資格を取る勉強をしていたんですけど、本来4年で取るものを短大は2年で取らなければいけないんです。土曜日も6限目まで授業があったし、実習も3カ月おきに実習先が変わるし、とにかく体力勝負みたいなところがあって。それに当時はすでに音楽活動もやってたので、自分でCDを作ったりライブ活動をしたりしながら、衣装代を稼ぐためにバイトもしないといけなかったし。テストを受けてから、その足でライブをやるという時もあって。あれ以上に大変なことはないだろうって思うくらい、一番頑張ってた時期です。あれを乗り越えたんだから、もう何がきたって大丈夫だなって。
ーーサークルの飲み会とか合コンとかは?
YURiKA:ぜんぜん無かったですよ。できなかった分、きっと憧れもあるんだと思います。「こういうキャンパスライフを送りたかったな~」みたいな目線で、アニメを見ているところもちょっとあるかもしれないですね。
ーーそんなYURiKAさんのキャンパスライフに、曲を付けるとしたら?
YURiKA:ゲームでラスボスが現れる時に流れるような音楽ですね。それで、卒業と同時にゲームクリアみたいな(笑)。
ーーそして最後に『GREAT PRETENDER』ですが、世界を舞台に壮大な騙し合いを繰り広げる作品ですね。
YURiKA:そうなんです。『BEASTARS』が放送されていたフジテレビ『+Ultra』枠なんですけど、映画『コンフィデンスマンJP』の脚本を手がけた古沢良太さんが脚本・シリーズ構成を手がけているだけあって、それこそ実写のドラマや映画みたいな内容で、すごく面白くて。主人公のエダマメの訛りが可愛いし、ローラン役の諏訪部順一さんの声が渋くて格好いいなって(笑)。最初は難しそうな内容かなと思ったんですけど、ドラマを見るみたいにシンプルに楽しめたので、Netflixで一気見しちゃいました!
ーー主題歌はQueenのフレディ・マーキュリーが歌う「The Great Pretender」で、原曲はThe Plattersのオールディーズナンバーなんですよね。
YURiKA:深夜アニメの主題歌にフレディ・マーキュリーさんの曲が流れるとか、そんな時代がくるんだなって(笑)。今期のアニソンは斬新なものがたくさんありますけど、特に斬新だなと思います。見ても聴いても、いちばん異彩を放っているんじゃないでしょうか。もともとはオールディーズの曲だとのことで、どこか懐かしさも感じさせるような作風と、レトロな曲調が合ってるし、オープニングテーマの「G.P.」もインストの曲で、本当にぴったりだと思いました。あたり前だけど作品に合った音楽を使うのが一番で、合うならフレディ・マーキュリーの曲でも使っちゃうところに心意気を感じますね。
ーーQueenは、おととしの映画『ボヘミアン・ラプソディ』が流行りましたが、見ましたか?
YURiKA:自粛期間中に見たいと思っていたんですけど……つい『CLANNAD』を見てしまって……(笑)。クイーンとは違いますけど、最近は野村義男さんにハマって、そこからいろんな音楽を遡って聴くようにして。野村さんからCharさんにハマり、Charさんから今は、Led Zeppelinを聴いてます。
ーーあともう少しで、Queenまで辿り着けそうですね(笑)。でも、どうしていきなりヨッちゃんなんですか?
YURiKA:私、浜崎あゆみさんが幼稚園のころから大好きで、家族でファンクラブに入っていて、初めて行ったコンサートも浜崎さんなんです。それで浜崎さんと言えばライブのバンド紹介で、「ギタリスト、ヨッちゃ~ん!」って叫ぶじゃないですか。自粛期間中に浜崎さんの公式YouTubeチャンネルで歴代のライブ映像を公開していて、「懐かしいな~。やっぱり良いな~」と思って見ているうちに、「やっぱりヨッちゃん格好いいな!」となり、そこから掘り下げていって。
ーーTHE GOOD-BYEとか聴いたんですか?
YURiKA:そうそう。ヨッちゃんが元ジャニーズ事務所だったことも、それで初めて知りました。それでヨッちゃんと仲の良いギタリストとして、Charさんのことを知ったんです。好きな人の好きな人は、やっぱり深く知りたいじゃないですか。それで「気絶するほど悩ましい」とか「空模様のかげんが悪くなる前に」など聴いたんですけど、白シャツでエレキギターを弾きながら歌う昔の映像が、超格好良いんですよね。それで今はCharさんから、Led Zeppelinのことを知って……という、謎の変遷を辿っている途中です(笑)。
ーー好きな人の好きな人のことも知りたいというのは、分かります。
YURiKA:それで、すごいんですよ! 先日、文化放送の『鷲崎健のヨルナイト×ヨルナイト』にゲストでおじゃまさせていただいたんですけど、番組で「今、野村義男さんが好きで……」とお話させていただいたら、野村さんのスタッフさんが偶然『ヨナヨナ』のリスナーだったらしく、なんと野村さんの事務所からCDを送っていただくというミラクルが起きました!
ーーでは最後に、今後の活動予定もお願いします。
YURiKA:10月9日に生配信ライブ『デッドヒート~RED vs BLUE~』をやります。2部構成で、1部がRED、2部をBLUEと分けているんですが、1曲もかぶりなしのセットリストで、REDでは「リトルウィッチアカデミアVRほうき星に願いを」主題歌「Dream Flight」を、BLUEでは「Summer Pockets REFLECTION BLUE」挿入歌「青き此方」を初披露する予定です。
「青き此方」は9月25日、「Dream Flight」は10月9日に配信シングルとして発売されるのでぜひ予習してから配信ライブを見てほしいです! ライブ中に流すみんなの声も募集しているので、ぜひ海外の皆さまも参加してください!
■リリース情報
YURiKA
「Dream Flight」
2020年10月9日配信限定リリース
歌唱:YURiKA 作詞・作曲・大原ゆい子 編曲:吉田穣
■ライブ情報
YURiKA 生配信ライブ『デッドヒート~RED vs BLUE~』
開催日:10月9日(金)
<時間>
1部「RED」19:00 開場 / 19:30 開演
2部「BLUE」20:45 開場 / 21:00 開演
1部では『リトルウィッチアカデミア VR ほうき星に願いを』主題歌「Dream Flight」を、2部では、PC用ゲーム『Summer Pockets REFLECTION BLUE』挿入歌「青き此方」をライブ初歌唱予定
■関連リンク
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<締切:9月15日(火)>