『流しのOOJA~VINTAGE SONG COVERS~』インタビュー

10周年イヤーのMs.OOJAが語る、名曲カバー集に込めた想いと原点 「長く歌うことが自分の人生だと思っている」

「悩んでもここまで辿りついたという自負がある」

ーー来年にはメジャーデビュー10周年を迎えられますし、進化をしながら長く歌われていらっしゃいますが、日頃気をつけていることなどあるのでしょうか。

Ms.OOJA:常にしがみついてます(笑)。私がデビューした頃って、携帯の着うたがまだあった頃で、そのヒットからデビューしている方が多かったんです。でも先にデビューした方がどんどんいなくなってしまって。そういうのを見てきたので、いつ自分がそうなるか分からないという危機感は常に持っています。だから常に楽曲を作って、出して、ライブして……という活動を止めないように、必死にやってきたって感じです。

ーーSNSを拝見していると、「いいこと思いついた!」とつぶやかれていることがありました。そういうアイデアも常に発信されているんですよね。

Ms.OOJA:そうですね。自粛期間になってからは、自分から何かをやっていないと止まってしまうので。「何をしたらみんなが喜んでくれるかな」、「見てくれるのかな」と常に考えています。考えて、決めて、それに向けて準備していくのが、今は楽しいんですよ。今までだったら、曲をリリースしてライブをしてという流れの中で当たり前のように「やらなきゃいけないこと」としてやっていたのですが、今は一回止まってしまっている状態なので。自分にできることは何だろうとシンプルに考えられるんです。だから、最近一層何かを発信したいという思いがより強くなっています。まだ言っちゃいけないことをフライングで言っちゃったりもして、怒られているんですけどね(笑)。

ーーそんな裏側があったんですね(笑)。OOJAさんはオンラインライブも精力的に開催されています。現状どうしてもオンラインという形になってしまっていますが、そこに感じていることはありますか。

Ms.OOJA:今って、本当のライブができないからオンラインライブをやるという状況だと思うのですが、オンラインライブだからこそできることがたくさんあると思っていて。私も最初の頃は「オンラインなんて……」という考えがあったんですよ。でも、これからオンラインライブがライブ形態のひとつとして主流になっていくかもしれないじゃないですか。だからこそ、「やるなら徹底的にやるしかない」、「みんなに楽しんでもらいたい」と思うようになりました。それにアウトプットが同じなので、どんな広い会場でやろうと、狭い会場でやろうと、ベテランだろうと、新人だろうと、みんな同じスタートラインに立っていると思うんです。アイデアひとつで配信できる、演出できるのは面白いなって。デメリットを考えたらきりがないんですけど、メリットだけを見てやっていくといろんな可能性が広がっていくんだなと、このご時世の中で感じさせてもらいました。大変ですけどね(笑)。

ーー有人でも無観客配信でもやることは変わらないですものね。

Ms.OOJA:そうなんです。逆に配信ライブのほうがお金がかかったりもするんですよ(笑)。なおかつ、みんな「配信」というものに飽きてきたりもしますし。いかに飽きさせないか、いろんなことを考えなければならないです。でも、やらずにいるよりはチャレンジしている方が私の精神衛生的にもいい。ファンの方が喜んでくれるんだったら、全然やりたいと思います。

ーー歌うのが本当にお好きなOOJAさんですが、10年間歌ってきてよかったと思うことはありますか。

Ms.OOJA:たくさんありますよ。このあいだ『エピソード5』っていうファンクラブのオンラインライブをやったんです。ファンの方が私の曲に対するエピソードを送ってくださって、それを私が読んで歌うという企画だったのですが、本当にたくさんのエピソードが集まって。今までに私は180曲くらい歌ってきたのですが、その曲たちがファンの方と人生を歩んでいるというのがすごく伝わりました。「リリースした後、曲は聴いてくれる人のものになる」とよく言いますが、私もそう思っていて。悲しいことや苦しいことがあった時に、私の歌が励みになったというエピソードを読んでいると、本当に歌ってきてよかった、歌手をしていてよかったと思いました。私も悩みがあったり、葛藤して歌うことがしんどくなった時もあったのですが、それでも辞めなくてよかったなって。今、歌うことがすごく楽しいんですよ。自分の歌を聴くのも好きですし。

ーー素敵ですね。

Ms.OOJA:前は自分のライブ音源とか映像を見るのが嫌だったんです。ここが足りていない、できていないと自分が一番良く分かるから。でも、ここ最近感じていた課題をひとつずつクリアできるようになってきたので、リハ音源を自分で聴いて「うん、いいね」、ライブ映像を見て「いいね、私」と思えるところまで辿りつきました。だから、歌っていてすごく楽しい。今の自分がすごく好きなんです。悩んでいても今みたいな場所に辿りつけると実証できましたし、もちろんみんなのおかげでもあるけど、自分でここまで辿りついたという自負があるので。

ーーいろんな経験をして、努力をして、進化されてきたんですね。この先にはどんな目標をお持ちなのでしょうか。

Ms.OOJA:歌が全てというか、歌うことが自分の人生だと思っているので、長く歌いたいです。その時々で歌う曲が変わってくるのも楽しいし、自分でも楽しみ。50歳、60歳、70歳になっても歌っていられる歌手でありたいです。なので、健康には気をつけようと思っています(笑)。

ーー今回のアルバムも、OOJAさんが進化していく中の一枚、一瞬なんですね。

Ms.OOJA:そうですね。私、ダッシュができないんですよ。一定のペースで歩いていくことしかできない人間なんです。だから辿りつくまでにすごく時間がかかるんですね。だけど、確実に辿りつけるぞと自分では思って歩いていて。今ここで歌謡曲に辿りついたので、次はどこへ行くのか自分でも楽しみです。

ーーファンの方も一緒に楽しんでいけそうですね。

Ms.OOJA:ファンの方も一緒に歳をとっていますしね。結婚したり、子どもができたり、高校生だった子が20代後半になっていたり。一緒に人生を歩んでいるのはすごく楽しいです。

ーーでは、最後にアルバムを聴く方へメッセージをお願いします。

Ms.OOJA:今の私が歌うことで、曲に新たな生命が吹き込まれたと思います。とにかく楽しんで聴いてください。

■発売情報
Ms.OOJA『流しのOOJA~VINTAGE SONG COVERS~』
2020年8月26日(水)発売
5,000枚限定生産盤(CD+DVD+PHOTO BOOK)¥7,980(税抜)
通常盤(CD)¥3,000(税抜)

-CD収録楽曲-
01. フライディ・チャイナタウン
02. 真夜中のドア~Stay With Me~
03. 異邦人
04. 夏をあきらめて
05. ごめんね…
06. Woman~Wの悲劇より~
07. つぐない
08. さよならの向う側
09. 想い出のスクリーン
10. 難破船
11. 駅
12. シルエット・ロマンス

-DVD収録内容-
『Ms.OOJA LIVE TOUR 2019「SHINE」』
01. 海を見てる
02. 夏雲
03. My Song
04. Footprint
05. 星と半分の月
06. Sweet Pain
07. In the rain
08. 優しい雨
09. HIKARI
10. Calling
11. Baby don’t you let me go
12. PIECE
13. Lovin’ you
14. くもり ときどき 晴れ
15. 紫陽花
16. しあわせ
17. Love Song
18. Love’s here
19. Shout out !!
20. I’m ALIVE
21. You are Beautiful
22. WAY YOU ARE with 小渕健太郎
23. Be…

※チェーン別オリジナル特典
・UNIVERSAL MUSIC STORE:“Ms.OOJA オンライン・ミート&グリート”抽選特典付き
・Amazon:メガジャケ
・楽天:コルクコースター
・セブンネット:スマホスタンド 
・応援店:ポスター(A2サイズ)

■関連リンク
Ms.OOJA オフィシャルHP
Ms.OOJA オフィシャルTwitter(@msooja)
Ms.OOJA オフィシャルInstagram(@msoojafaith)

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