アルバム『PAISLEY』インタビュー

18scott×SUNNOVA、アルバム『PAISLEY』に込めた“受け入れて前に進む意志” 「音楽は自分の感情を提示する場所」

「目に見えないものと戦いながら、向き合っていくしかない」

ーーシンプルなビートっていう意味では、日本で言うと「証言」(LAMP EYE)みたいな感じですね。

18scott:そうですね。そういう感じを、今のメンツでやりたいなと思って。そういうのって、今はなかなかないじゃないですか。

SUNNOVA:一曲でフィーチャリング3人って、たしかに最近はあまりないかもね。

18scott:しかも、みんなちゃんと18小節、18小節、フック、18小節みたい展開の曲はなかなかないですよね。そういうのをやりたかったんですよ。

ーーフィーチャリング曲だと、あともう一つ「24 feat. YNG JOE$」も良い曲ですね。

18scott:「柳ジョーズ(YNG JOE$)」って読むんですけど、彼はマジで良いです。マジで今、一番カッコいいっていうぐらい。

SUNNOVA:彼は今、一番良いですね。

18scott:YNG JOE$もAndreと同じで名古屋なんですけど、Andreとも仲が良くて。最初に知ったのは、「I LOVE YOU」っていう曲のMVがTwitterかなにかで回ってきて。観たらすごく格好良かったから、インスタで速攻フォローして。「『I LOVE YOU』のリミックスを作らせてくれ!」ってメッセージを送って、作らせてもらいました。彼が東京に来た時に同じイベントに出て、そこで初めて会って、その時にアルバムに参加してもらう話もしたんですけど、タイミングが合わず、一回なしになって。けど、アルバムの制作が遅れたこともあって再度お願いをしたんです。

ーー今回のアルバムは最初に攻撃的な「PAISLEY」で始まって、最後のほうは「24 feat. YNG JOE$」とか「HEART BREAK KID」のメロウな感じで終わっていく。その中にいろんなメッセージが込められていますけど、最終的に一番伝えたいことって何でしょうか?

18scott x SUNNOVA - HEART BREAK KID [Official Music Video]

18scott:社会で生きていて、いろいろ悩んだり、思うことってみんなあると思うんですよ。ムカつくなとか、ウザいなって思うこともあると思うし。前回のアルバム『4GIVE4GET』は、タイトルの「許して忘れる」っていうのが一番平和的な解決なんじゃないかっていう思いで、自分自分もそうしようって付けたんですけど、結局、俺がそれをできなくて。どうしても引っかかるものがあるし、なかなか前に進めない。けど、何か目に見えないものとずっと戦いながら、最終的にずっと向き合っていくしかないんだなって。「HEART BREAK KID」は恋愛の曲ではあるんですけど、イメージとしては、いろいろと上手くはいかないけど最終的には自分の人生だから受け入れて、前に進むっていうメッセージを込めています。

18scott

ーー結局進むしかないっていうメッセージは、アルバム全体に共通していますよね。

18scott:そうですね。決して後ろ向きではないし、基本的には前向き。いつだってポジティブなんですけど、ただ、手放しに「俺が一番イケてるぜ」とか、「何にも怖いものはないぜ」みたいな感覚ではないんで。やっぱりいろんなものを考えちゃうし。そういう部分も含めて、カッコよく生きていけたらなって思っていて。

ーー今の話であったり、あと「GOODBYE ME」っていう曲とかもそうなんですけど、すごく自分を客観的に見ていますよね?

18scott:それって必要だとずっと思っていて。今ってフリースタイルで曲を録って、そのまま作品にするアーティストも多いじゃないですか。別にそういうやり方も良いと思うし、そういう曲も好きでよく聴くんですけど、それで作品になるのって本当に天才な人たちだけで。基本的に音楽って、自分の思っている感情とか、「自分ってこういう人間だよ」とか、そういうものを提示するアートだと僕は捉えているので、日本語でやる以上、やっぱり日本語で伝えたいし、ちゃんとリリックが聴き取れるっていう部分も重要視したいんで。そうなってくると、どうしても自分との対話になってしまう。だから、自分を客観視するっていうのは常にあると思います。

ーープロデューサーとしての視点で、SUNNOVAさんが今回のアルバムで好きな曲ってどれですか?

SUNNOVA:「TILl I DIE」、「24 feat. YNG JOE$」、「PAISLEY」、「CASH ONLY」ですかね。あんまり前作ではなかった感じが入ってるというか。あと、ちゃんと自分が引き算してラップが乗る余白みたいなものを作って、そこに想像以上の状態でラップが入ってきてみたいな結果になったのはその辺りで。

SUNNOVA

ーーラップが入ったことで、すごく大化けしたと感じた曲はどれですか?

SUNNOVA:そういう意味では「24 feat. YNG JOE$」かな? お客さんが喜んで、アガるものを考慮して作ったという意味で言うと「HEART BREAK KID」とかは多分みんな好きだと思うし、僕も好きなんですけど。ただ、本当に自分としてこれが一番良くできたなと思う曲を強いて挙げるならば「24 feat. YNG JOE$」ですね。あんまりこういうスタイルでやっている人もいないと思うし。

ーー先ほども少し話が出ましたが、すでに次の作品への制作も始めているようですが、どのような感じになりそうでしょうか?

18scott:今回の『PAISLEY』に関しては、すごく良いアルバムができたと自分でも思ってるんですけど、最初に話が出たように、特に前半部分は攻撃的な部分がかなり強いので、前作よりも聞きづらいと感じる人もいると思うんですよ。だから、次の作品は、今まで通りに自分のことも唄いますけど、もっと広い意味での自分というか。自分の内側というよりかは、環境であったり自分の住む街であったり、自分を取り巻くもの全て含めて、もっと広いアプローチができるような作品を作りたいと思って、今やっています。

SUNNOVA:すごく良いものを作ってますよ。

18scott:単純な言い方をすると、気持ちが楽になったり、聴いてちょっと明るくなるようなものを作りたいなって。

SUNNOVA:今回のアルバムは、「表層的には攻撃的で本質的にはポジティブなメッセージがある」という作品ですけど、次は表層的にも本質的にもポジティブな作品を作っていて。あと、今、世に出ている二人でやった作品の中では、もちろん『PAISLEY』が最高のものではあるんですけど、今作っているものは、それを超えた作品にならないといけないと思っていて。もちろん、昔の曲は昔の曲で好きだし、1stの曲をたまに聴くと「おっ、良いな!」って思ったりもします。特に最近、外に出れなかった時期も長かったじゃないですか。改めて自分と向き合ったりするなかで、「曲作ることとか、音楽を続けられることって何なんだろうな?」みたいなことをすごく考えてました。音楽を作ることをこれからも続けるためには、より良いもの、より超えるものを作っていきたいなと思って。そういう気持ちで、今は毎日トラックを作っていますね。

18scott:以前よりもずっと家にいて、映画を観たり、音楽を聴いたりするようになった人って多いと思うんですよ。こういう時に、僕らの音楽を聴いて、自分の時間をちょっとでも充実させてる人がどこかにいるんだなっていうのを、今はより強く実感できましたし、音楽をやってて良かったなと思いました。だから、この作品がそういう存在になってくれたら良いし、今作ってる作品もそういうものにできるように頑張ります。

18scott x SUNNOVA『PAISLEY』

■リリース情報
18scott x SUNNOVA『PAISLEY』
2020年7月22日(水)発売 ¥2,300(税抜)

TRACK LIST :
1. PAISLEY
2. TILL I DIE
3. G.O.D. (feat. ACE COOL, Taeyoung Boy, Gottz)
4. HIGHWAY
5. TWISTER
6. YOUNG BROS (feat. Andre, LIB)
7. CASH ONLY
8. BAD GUY
9. REWIND.
10. GOODBYE ME
11. 24 (feat. YNG JOE$)
12. HEART BREAK KID

■関連リンク
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