“誰もが知るヒット曲”多発時代が到来? レコチョク2020上半期ランキングに感じたこと

 昨年のランキング振り返り記事に関しては「これまで以上に音楽の聴き方の選択肢が広がっている」という見立てがあったが、今回のランキングでは、昨年から変わらず同じアーティスト・同じ楽曲が支持されることが多いというのが読み取れる。もちろんコロナ禍においてリリースの数が減少したというのも前提条件にあるだろう。しかし、あらゆる楽曲を膨大なライブラリから発掘するというストリーミングサービスに慣れていない”初心者”までもが多く参入しているフェーズだと考えれば、自然な動きととらえることができるのではないだろうか。

 そうした属性のリスナーがストリーミングやDLでの聴取を前提にした世界は、ここ1〜2年でいえばOfficial髭男dismの「Pretender」やKing Gnuの「白日」、あいみょんの「マリーゴールド」のように、ある種“誰もが知るヒット曲”が多発しやすいと解釈することもできる。

 各サービスによる濃淡はあるとはいえど、ストリーミングでの音楽聴取が”当たり前”になり、環境は次のフェーズに入ったといえる現在。通常通りの音源リリースが始まるであろう2020年代後半は、果たしてこのままデジタルトランスフォーメーションが進むのか。その予測を立てる意味でも、今回のチャートは大きな材料になりそうだ。

■ランキング一覧
レコチョク上半期ランキング2020
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dヒッツ上半期ランキング2020

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