E-girls、『LIVE×ONLINE』で見せた9年間の活動の軌跡と待ちわびたファンへの熱い想い

 LDHの新たなライブエンタテインメントとして、7月2日から8日にかけて開催中の有料配信ライブ『LIVE×ONLINE』(ABEMA)。4日目となる7月5日は、昨年12月に2020年いっぱいでの解散を発表し、有終の美を飾るべくひたむきに活動を続けてきたE-girlsが登場。約9年間の活動の軌跡を感じさせる新旧織り交ぜた楽曲と、配信ライブならではの斬新な演出の数々で、待ちわびたファンに向けて熱い想いを届けた。

 ライブの直前に行われたオンライン記者会見で、リーダーの佐藤晴美は、「新型コロナウイルスが流行り始め、『E-girls PERFECT LIVE 2011▶︎2020』が途中で中止になってしまい、自粛期間中は、自分たちではどうすることもできないというもどかしさや葛藤がありました。ファンの皆さんと会いたい気持ち、感謝の気持ちがどんどん強くなり、この思いを直接伝えたいと思いながら過ごしていました」と、自粛期間中の思いを吐露。ボーカルの鷲尾伶菜は「自分自身やグループと向き合う時間ができ、メンバーたちとリモート会議をする中で、今までにないアイデアなども出てきました。お待たせてしまっている皆さんに早く恩返しをしたいです」と意気込みを語り、同じくボーカルの武部柚那は「本日、新曲の『So many stars』を配信できたこともそうですが、こういう時期でもファンの方にパフォーマンスを届けることができるのは幸せなことだと思います」と改めて感謝の気持ちを伝えた。

 ステージに立ち並ぶメンバーを、ドローンカメラが映し出す中、1曲目に披露されたのは、E-girlsの最強ダンスナンバー「DANCE WITH ME NOW!」。久しぶりのパフォーマンスにも関わらず、キレのあるダンスは相変わらずで、その圧倒的な迫力に早くもコメント欄は賞賛の声で埋め尽くされる。そのまま、現在の11人体制になってから初めてリリースした楽曲「Love ☆ Queen」や、多幸感に溢れる中期の名曲「Anniversary!!」などのアッパーチューンを披露。E-girls流のサマーソング「E.G. summer RIDER」では、別のステージに用意された車を模したセットの中で、まるでメンバー全員でドライブをしているかのような演出も。「LOVE」や「Keep on」では、画面の分割やメンバーそれぞれの表情を細やかに映し出すカメラワークで、配信ライブならではの全方位的なパフォーマンスを披露し、高度なフォーメーションを得意とするE-girlsの本領を発揮してみせた。

 一気に駆け抜けた前半から一転、中盤では「Perfect World」や新曲「So many stars」などのバラード曲で、現在のE-girlsならではの大人っぽい魅力を表現。2つのステージを移動しながらのノンストップのパフォーマンスはかなりハードに違いないが、コメント欄にはそんなメンバーを気遣う温かな応援の声が溢れ、ボーカル3人は汗を流しながらもそれに応えるように切々とバラードナンバーを歌い上げる。そこにはライブならではの迫力と、E-girlsの強い気持ちがたしかに映し出されていた。「So many stars」の歌詞は、新たな夢に向かう人の背中を優しく押すメッセージソングで、まさにE-girlsのメンバーたちの思いが詰まった一曲といえるだろう。その時々のグループの立場や心境を楽曲に落とし込むことで、自分たちの歩みを刻んできたE-girlsらしいバラードだ。E-girlsの楽曲は、彼女たちのドキュメントでもあるのだ。

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